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マンガ家Mの日常
ベネディクト・カンバーバッチ主演、実話を基にしたスパイ映画。


1960年、ソ連高官ペンコフスキーは、
フルシチョフの核配備計画に重大な懸念を抱き、
核戦争の脅威を軽減させるべく、西側と連絡を取った。
CIAはMI6と連携して、ペンコフスキーからの情報を受け取る計画を立て、
「運び屋」として、東欧に頻繁に出張するセールスマンのウィンに依頼。
しぶしぶ引き受けたウィンだったが、無事任務を成功させ、
ペンコフスキーとも次第に友情関係を築いていく。

モスクワへの出張回数が増えると、妻はウィンの浮気を疑うが、
ペンコフスキー一家を亡命させるべく、最後の任務に向かう。
しかし、情報漏洩に気づいたソ連諜報部に2人とも捉えられてしまう。

収監されたウィンは、虐待とも言える扱いを受け、疲弊していく。
半年後、ようやく妻との面会を許され、核戦争の危機が回避された事を知る。

ウィンは、自分はただの運び屋で、情報の内容は知らなかったと主張し続ける。
諜報部は動揺を誘って自白させる為に、ペンコフスキーと会わせるが、
ペンコフスキーもまた、ウィンは情報内容を知らなかったと主張する。
ウィンはペンコフスキーに核戦争危機回避の成功を告げ、2人は引き離される。

1年後、ウィンは釈放され、ロンドンに戻り、無事余生を過ごす。
ペンコフスキーは国家反逆罪で処刑される。


スパイ映画といっても、難しい情報工作ではなく、2人の友情がメイン。
地味な作品だけど、俳優としては本望だったと思える。
人気と実力を得て、ベネディクト・カンバーバッチは
多岐にわたる役柄に挑戦し続けている。

浮気の前科もある、やや軽薄なセールスマンのウィンが、
緊張感の高い任務を背負わされて、徐々に目覚め、
ソ連での過酷な収監にも耐え抜く姿は、
固い信念を持ったペンコフスキー共々、美しい。

ラストで、実際のウィンの映像が流れる。
キューバ危機が回避された背景に、全くの素人の活躍があった事に驚かされる。

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