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マンガ家Mの日常
デンマーク、コペンハーゲンが舞台の刑事ドラマ。
ネタばれもあるので、これから見る予定の人はこの記事読むのやめて。
私もまだ全部見終わってないんで、既に見終わった人、何もコメントしないで。

地元の女子学生が行方不明になる。
シングルマザーの刑事サラ・ルンドはこの日コペンハーゲン警察を退職し、
スウェーデン人の恋人と新しい生活を始めるべく
ストックホルムに移住して、現地の警察に勤める運びとなっていたのだが、
持ち前の鋭い観察眼で死体の在処に気付いた事から、
捜査の継続を余儀なくされる。
ルンドの後釜として配属された刑事マイヤーとぶつかりながらも、
事象のわずかなほころびを見逃さず、冷静な判断力と粘りで
事件の核心に近づいてゆく。

このところCSIシリーズみたいな1時間枠のドラマに慣れてたんで、
連続のシリーズ物は最初のウチちょっとタルく感じられる。
CSIなら、微細証拠をデータベースで調べれば、
あっという間に犯人を特定できるし、事件からほぼ30分で犯人逮捕となる。
ところが、こっちはそうはいかない。

地道な捜査でやっと犯人に辿り着いたと思ったら、
その度に、自ら調べ上げた証拠や事実によって、逆に無罪とわかってしまう。
そこからまた別方向の捜査をやり直して、次の容疑者を追うのだが、
捕まえた時には、また別の証拠に気付いて無罪とわかる、その繰り返し。
いつまでたっても犯人の目星が付かない。
全部で20話ある。
おまけに、CM無しで1話が55分くらいあるので、まぁ、長い。
デンマークのTVドラマってそうなのね?

捜査に段々と入り込んで行くルンドは、息子、母親、恋人を顧みる事ができず
関係は崩壊してゆく。
殺された少女とその遺族の無念を思ってか、ただ刑事の本能か、
ルンドは家族崩壊を肌で感じつつも、更に捜査にのめり込んでゆく。

...カッコイイ。

前の仕事中に録画していたのをまとめて見てたら、
いつの間にやらはまってしまった。

警察、政治家、少女の家族、学校、
それぞれの人間関係が巧みに描かれていて、事件と絡み合っている。
こうした緻密な構成はこれくらいの長尺でないと成立し得ない。
ルンドの捜査方法も、昔ながらの推理小説の王道を行くもので、
ジワジワと事件ににじり寄る感じが 実感として伝わって来る。
マイヤー刑事がくだらないミスをしたり、いちいち突っかかって来たり、
政治絡みで警察の上層部からの妨害があったりしても
ルンドは意に介さず、クールに捜査を続ける。
そして、2、3日おきに同じセーターを着回している。

ケーブルで放送中の16話まで見終わって、かなり真相に近づいたようだけど
まだどんなどんでん返しがあるか、油断出来ない。
くぅ〜、この先1週ずつ待つのがまだるっこしい!

こうした緻密でバランスの良いドラマを見ると
自分でもそういうマンガが描けたら、と思うのだけど、
いつもの事ながら、十分な実績が無いとそうした場をもらえないので、
同時にやり場の無いフラストレーションが溜まってしまう...。
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