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マンガ家Mの日常
ハードなのとかヘヴィなのとかがちょっとシンドイ感じだったので、
緩めで短めの映画を見る。

アラフォーのイレーネはホテルの覆面調査員。
世界各地の一流ホテルを飛び回って、星のランク付けをしている。
接客、部屋の隅々の掃除、ワインの温度まで、調査は抜かりない。
一流ホテルに泊まれるし自由時間もそれなりにあって、良い仕事ではあるが、
その分お給料が差して良い訳でも無く、時間の拘束も多いので、
女性スタッフは結婚を機に退職してしまう事も多い。

イレーネには腐れ縁的なB.F.アンドレアがいるが、
アンドレアは遊びで付き合った女性ファビアーナとの間に子供が出来てしまい、
最初は気乗りしなかったが、やがて父性に目覚め、結婚を意識して
イレーネとの関係を解消する方向に向く。

イレーネの妹シルヴィアは結婚していて、夫と二人の幼い娘と暮らしている。
行き来はあるものの、独身でバリキャリのイレーネと
家族持ちのシルヴィアとは相容れない面も多い。

滞在先のホテルでは素敵な男性との出会いもあるが、その場限り。
人類学者でジェンダー活動家の女性ケイトと出会い意気投合し、
友人になれそうな予感に喜ぶが、
ケイトは急な心臓発作で亡くなってしまう。

イレーネは自分の人生の行く末について悩む。
家庭的な愛情や安心感は手に入っていないが、
幸せの概念は人それぞれで、自分は自由や冒険を愛するタイプである事を受け入れる。


パリのホテル・クリヨンに始まって、
まぁ、旅好きが見たら羨ましくなるような、素敵なホテルが次々登場。
良いですなぁ〜。
こんな仕事をしていたら、独身生活になるのも致し方無い。
旅と結婚は相容れないのかな。

イレーネの日々が淡々とつづられていくような流れで、
はっきりした起承転結の構成という訳では無いので、
話がどこに決着するのか、途中見えなくなる感じがする。
そういう、結論の出ないのが人生なのね。
それでも人生は続いてゆく。

イレーネはプロフェッショナルとして自分の仕事に誇りを持って務めているし、
仕事の実力もある。
それが定番の、子供を産んで家庭に入る結婚生活と相容れないものであるとしても、
自分に合った人生だと納得出来るなら、それで良い。
老後の不安や寂しさはあるけれど、悩みもまた人それぞれだしね。
イレーネなら老後もちゃんと良い人生を展開していけるだろう。

我が身を振り返ってもそうなんだけど、
仕事に没頭すると、家庭生活とは縁遠くなってしまう。
でも、バリキャリの人って、そういう事の愚痴は言わない。
強がって押し殺してるだけだとしてもね。
一方で、専業主婦の人達の愚痴は世の中に氾濫してる。
どっちが魅力的?

こういう事を書くとまた専業主婦の人に怒られそうだけど...。



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