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マンガ家Mの日常
リアリティショー出演者の女性がSNS上の誹謗中傷に悩んで自死した問題。
そう簡単に幕引きにはならない。

ネットニュースを眺めていたら、
どこかの大学で教師がこの問題を提起したところ、
学生から驚くような反応があったと。

「個人の問題でしょ。スルースキルがあれば良かった。
 番組が中止になって、他の出演者や視聴者こそが被害者。」だそうです。

実際のところ、誰しも、心の内のどこかでは同じように考えるだろう。

でも、まともな感覚があれば、SNSいじめ被害の苦悩を思い遣る筈。

どうなってるんだろう。

もしかすると、その発言をした学生は、本当に精神的にタフで、
SNSでどんな誹謗中傷を受けても平気で流せるのかもしれない。

いや、そんな人はいない。

自分は大丈夫だ、と思うのは、想像力の欠如という他ない。


「es[エス]」というドイツ映画を思い出した。
1971年にアメリカのスタンフォード大学で行われた監獄実験をもとに
製作されたスリラー映画。
20人の男性を刑務所の「看守」と「囚人」に分けて、
立場の違いが精神にどのような影響を及ぼすか、という心理学の実験。
被験者は報酬目当てに来たごく普通の人達。
小さな事から軋轢が深まり、徐々に精神崩壊が始まり、凄まじい惨劇に至る。


「自分は大丈夫だ。」と言うなら、
その学生は誹謗中傷の実験でも受けてみるか?

実体験がなければ理解出来ないと言うのでは、とても危険。

想像力、思いやりの気持ちを育てるには、どうしたら良いのか。

やはり、ちょっと痛い目に合わせるしかないのか。

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