お笑い芸人さんが執筆した作品が話題になり、ついには芥川賞に輝いた。
この作品自体を読んでいないので、個人的に評する資格は無い。
とは言え、出版に関係する仕事をしている人間として、口を挟みたくなる。
それなりの嫉妬もあってね。
色々と物議が醸し出される理由の一つに、
作者がお笑い芸人で、世間がお笑い芸人を低く見ているという点がある。
本来の仕事としてコントのような寸劇を常に創作しているのだから、
小説を書く事に対しての障壁は低い筈。
創作の裏舞台までは一般の視聴者には与り知らぬ事で、
TVでのおふざけが強いイメージになっている。
作品は作品として評価すれば良いし、
数少ない例ではあるけれど、ビートたけしのように映画監督として
国際的に認知されている才人もいるのだから、
新しい才能は歓迎されるべき。
とは言え、さすがにここまでの騒ぎにはちょっと違和感を覚える。
元の掲載誌は増刷され、数倍の売り上げ。
単行本も受賞の勢いを受けて増刷が決まり、100万部に達するとか。
こうした売り上げの背景には、やはりお笑い芸人としての知名度が関係している。
TVのバラエティ番組で視聴率10%となれば、
ほぼ1200万人が見ている計算になる。
この宣伝効果は通常の出版物ではあり得ない規模。
ネット時代と言われても、TVの宣伝威力は抜きん出ている。
作者自身が一番感じている事ではあるのだろうけど、
売り上げはTVの力によるところが大きい。
普段あまり本を読まない人達が手を付けたというのは、素晴らしい功績だと言える。
でも、果たして、作品自体の力はどこまでのものなのか?
芥川賞の権威は絶大なものがあるけれど、
根本は出版社が話題作りをして本を売る為のお祭り。
今回の受賞には、出版社が勝ち馬を逃さなかった、と見える。
2作同時受賞となった事からもその事情の片鱗が伺える。
また、こうした事について古舘伊知郎氏がコメントしたら、
そこにもバッシングが集中しているとか。
相変わらずのネットでの個人攻撃は浅ましいね。
今回思うのは、出版社の普段の宣伝戦力の低さ。
外部からの突発的影響で本が売れるのを喜んでいないで、
自分達で、売りたい本を売る努力をしてくれなければ、と思う。
受賞後の作品が一番大変だと言われている。
作品が話題になって、本が売れるのは良い事だけど、
唯一の作品が芥川賞を受賞した事には、
誰よりも作者本人が内心一番当惑しているのではなかろうか。
「本業のお笑いに100%の力を注ぎ、その他の時間を使ってまた小説を書く。」
と、落ち着いたコメントをしている。
この人自身がブレている事は無い。
ただ、芥川賞に限らず、出版社の賞というものは
本来は作家を本業とする人達の為の物なので、
今後プロの作家としてコンスタントに作品を供給出来るかどうかも、
判断基準の一つである筈。
今回の審査がそうした事を踏まえているとは見られず、
話題性や売り上げの面で、出版社からのプレッシャーがあって、
審査が左右されたのだろうと感じられる。
そういう点で、
「(書店がお勧めしたい、売りたい良書に賞を贈る)本屋大賞と、
芥川賞がゴッチャにされている。」とした
古舘氏の意見は的を射ている。
勝手に賞を与えられた側も困惑するかもしれないけど、
2作目以降、名作を発表し続ける事で、
芥川賞の権威を守る責任が作者に課せられた。
超個人的意見としては...、
芥川賞作家の作品って辛気臭いし、
自分に浸ってるような文体が面倒臭かったりして面白く無いし、
直木賞は原田マハ氏の件があって、高くは評価出来ない。
この二つの賞が長く日本の分断の権威として君臨して来た訳だけど、
もうそんなにありがたがる程の事では無いのかな。
この作品自体を読んでいないので、個人的に評する資格は無い。
とは言え、出版に関係する仕事をしている人間として、口を挟みたくなる。
それなりの嫉妬もあってね。
色々と物議が醸し出される理由の一つに、
作者がお笑い芸人で、世間がお笑い芸人を低く見ているという点がある。
本来の仕事としてコントのような寸劇を常に創作しているのだから、
小説を書く事に対しての障壁は低い筈。
創作の裏舞台までは一般の視聴者には与り知らぬ事で、
TVでのおふざけが強いイメージになっている。
作品は作品として評価すれば良いし、
数少ない例ではあるけれど、ビートたけしのように映画監督として
国際的に認知されている才人もいるのだから、
新しい才能は歓迎されるべき。
とは言え、さすがにここまでの騒ぎにはちょっと違和感を覚える。
元の掲載誌は増刷され、数倍の売り上げ。
単行本も受賞の勢いを受けて増刷が決まり、100万部に達するとか。
こうした売り上げの背景には、やはりお笑い芸人としての知名度が関係している。
TVのバラエティ番組で視聴率10%となれば、
ほぼ1200万人が見ている計算になる。
この宣伝効果は通常の出版物ではあり得ない規模。
ネット時代と言われても、TVの宣伝威力は抜きん出ている。
作者自身が一番感じている事ではあるのだろうけど、
売り上げはTVの力によるところが大きい。
普段あまり本を読まない人達が手を付けたというのは、素晴らしい功績だと言える。
でも、果たして、作品自体の力はどこまでのものなのか?
芥川賞の権威は絶大なものがあるけれど、
根本は出版社が話題作りをして本を売る為のお祭り。
今回の受賞には、出版社が勝ち馬を逃さなかった、と見える。
2作同時受賞となった事からもその事情の片鱗が伺える。
また、こうした事について古舘伊知郎氏がコメントしたら、
そこにもバッシングが集中しているとか。
相変わらずのネットでの個人攻撃は浅ましいね。
今回思うのは、出版社の普段の宣伝戦力の低さ。
外部からの突発的影響で本が売れるのを喜んでいないで、
自分達で、売りたい本を売る努力をしてくれなければ、と思う。
受賞後の作品が一番大変だと言われている。
作品が話題になって、本が売れるのは良い事だけど、
唯一の作品が芥川賞を受賞した事には、
誰よりも作者本人が内心一番当惑しているのではなかろうか。
「本業のお笑いに100%の力を注ぎ、その他の時間を使ってまた小説を書く。」
と、落ち着いたコメントをしている。
この人自身がブレている事は無い。
ただ、芥川賞に限らず、出版社の賞というものは
本来は作家を本業とする人達の為の物なので、
今後プロの作家としてコンスタントに作品を供給出来るかどうかも、
判断基準の一つである筈。
今回の審査がそうした事を踏まえているとは見られず、
話題性や売り上げの面で、出版社からのプレッシャーがあって、
審査が左右されたのだろうと感じられる。
そういう点で、
「(書店がお勧めしたい、売りたい良書に賞を贈る)本屋大賞と、
芥川賞がゴッチャにされている。」とした
古舘氏の意見は的を射ている。
勝手に賞を与えられた側も困惑するかもしれないけど、
2作目以降、名作を発表し続ける事で、
芥川賞の権威を守る責任が作者に課せられた。
超個人的意見としては...、
芥川賞作家の作品って辛気臭いし、
自分に浸ってるような文体が面倒臭かったりして面白く無いし、
直木賞は原田マハ氏の件があって、高くは評価出来ない。
この二つの賞が長く日本の分断の権威として君臨して来た訳だけど、
もうそんなにありがたがる程の事では無いのかな。
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