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マンガ家Mの日常
上下巻、ただいま読了。
ベストセラー「数学的にありえない」の著者アダム・ファウアーの第2作。
「数学的」が「このミス」等で紹介された事から
当時、所謂 推理小説だと思って手をつけたんだけど、
推理ものっていうのではなく、SF的ハイパーセンスものと言った方が近いかな。
感覚的な描写が続くシーンになると、ちょっと読むのが苦しくなる。
SFとかを読み慣れてないと 少々キツいかも。

根底にあるのは キリスト教世界の支配力に対する疑問提示なのかな。
日本人には感覚的に捉えきれないところだけど、
キリスト教信者ではないからこそ 欺瞞が読み取れるようにも思える。
だって、宗教と言えども、おかしい事はおかしいんだからね。

下巻の帯に「真相はラスト4行で明かされる。」とある。
かなりボリュームのある内容の本なので、
ラスト4行に辿り着くまでは難儀する。
物語の確信がラスト4行にあるって書かれると、
それまでの長い長い文章は何なんだって、途中思わなくもないんだけど、
確かに、エピローグに来てラスト4行で全体像が明かされた瞬間には、
はっ、と夢から覚めたような感覚になる。 手応えのある快感。

前述の通り、SFに馴染みの無い人には読みこなすのがシンドイ内容だから、
大手を振ってお勧めはしかねるんだけど、
キャラクターは全員魅力的だから、
自分好みのキャラをイメージして読み進めると
サスペンスの世界観にはまり込めるでしょう。
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