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マンガ家Mの日常
TVをつけたら再びみのもんたの会見。
その中で、親子は別人格か、という話が出て来た。

いや、まぁね、
30過ぎた大人の息子がしでかした問題で
69歳の親が責任を問われるいわれは無いと思うよ。
でも警察関係だとか裁判官だとか、親族の経歴が問題とされる職業もあるんで、
TV出演する人は公人として取り沙汰されるのもやむを得ないってとこだろう。

ふと思い出した。

随分前、10年くらい前かなぁ、
友人が彼氏と同棲してて、それはほぼ夫婦に近い関係だったそうなんだけど、
その彼氏と顔見知りになったら、私の職業の事もあってか、
深夜にちらほらと電話して来た。
彼女が仕事等で帰宅が遅くて、手持ち無沙汰だったのかもしれない。
その人は元は小説家志望だったそうなんだけど、上手く行かず、
マンガ家として一応商業誌で仕事させてもらえてた私に対して
少々思うところがあったのかもしれない。

その頃、長いページを抱えてひとりでコツコツ描いていた。
締め切りに向けて日々のノルマをこなすべく、
ボチボチ睡眠時間も削り始めていた。
そんな時、深夜の電話での無駄話がありがたい訳も無い。
でも、友人の彼氏だから無下にも出来ず、きちんと話に付き合ってた。

そうすると、ちょっと図に乗って来たのかもしれない。
私の仕事についてや、生活の事にまであれこれ上からものを言い出した。
もう覚えていないんだけど、かなり酷い事も言われた。

さすがに嫌になって、深夜の電話を止めさせてもらうよう、
彼女に連絡をしようとしたが、
同棲してるのは彼氏の自宅で、そっちの連絡先は知らされていない。
彼女自身のマンションの方に電話しても居ない。
仕方無いので手紙を書き送った。

数日後手紙で返事が来た。
電話を止めるよう言ってはみるが、彼氏のやる事に責任は持てない、
と言った内容だった。
自分には強制力は無い、といった意味合いだったか。

それはそうかもしれないが、
夫婦同然で暮らしてる間柄なら、家族としての何らかの責任はあるだろう。

当時他にも同棲カップルの知り合いはチラホラいて、
総じて、良いとこ取りな感じだった。
一緒に楽しく暮らすのは本人達の事だから構わない。
でも、夫婦に対するような気遣いを必然的に他者に求める。
しかし、結婚してる訳ではないから、何かあっても相手の事で責任は持たない、
そういう感じの人が多かった。
なんかヤダね。
どっちかにしてくれって思う。

そういう事があったんで、
以前、大きな列車事故で婚約者を失った女性が、被害者家族として扱われず、
絶望して自殺した、という二次的事件についても、同情する気になれなかった。
正式な婚約だったかどうか、長い同棲カップルだったらしい。

家族の有り様はそれぞれなんで、ひとくくりには出来ない。
でも、都合良く「別人格」と言い切ってしまうんだとしたら、
家族って何なんだろう。

別人格なんだったら、家族割りや扶養家族手当等は排除するべきだし、
遺産とかもね、全額国庫に入れてしまうとか。

とりあえず、赤の他人に迷惑をかけたら
家族としてのいくらかの連帯責任は問われても仕方無かろう。
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