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マンガ家Mの日常
昨日、雨でテニスがお休みになってしまったので、
急遽、美術展を見に行く事に。

そう、今を去る事X年前、ルーブル美術館を徹底的に見学しようと
パリに行ったところ、
なんと、到着の翌日からルーブル美術館がストライキ。
鉄道とかも少しストやってたのかな。
で、当然ルーブル美術館には入れず、お客はオルセー美術館に流れ、長蛇の列。
1週間程度の予定で行って、ルーブル三昧のつもりだったので、
他に予定を何も立てていなかった。
慌ててガイドブック見て、あちこちへ足を運ぶ事に。
それはそれで良かったけど。

そんなこんなだったので、改めてこの秋にパリに行きたいなぁと思ってた。
で、行った挙げ句、オルセー美術館の展示品が日本に貸し出し中ってんじゃ
笑えないんで、(よくある事なのよ。)
とりあえず今のウチに見とかなきゃ。

海外への作品貸し出しの場合、1、2点メインがあって、
でも、それ以外は2線級ってのが殆ど。まぁ仕方が無い。
入ってすぐの時には、まぁこんなもんかな、と思ったんだけど、
それでも、小品が主体ながら、なかなか良い作品もあった。

セザンヌの名前を聞くと、美大受験を思いだしちゃうのだけど、
やはり作品は素晴らしかった、小品ばかりだったけどね。
美大受験当時、先生によく言われたのは、彩色の時、
対象の固有色を見ろ、と言う事。
光が当たって見えるような色の付け方をしない。
で、やはりセザンヌを見て、奥行きの深さと存在感を感じる時、
固有色を強く受けとめる。
製作途中のように見えなくも無い風景画が、少し離れて見ると、
堅密な立体と空間、質感を示しているのがよく分かる。

セザンヌやルノアールは、名画に触れると真価に圧倒される。
今回はそこまでの作品は来ていなかったのが残念だけど、
それでも、セザンヌとルノアールの才能が傑出しているのは明らか。
ルノアールは小さな裸婦画がチャーミングで良かった。
ダイヤモンドとルビーを鏤めたジュエリーのよう。
筆致も色彩も、軽やかに、楽し気に踊っていた。
大作の肖像画があまり冴えなかったんで、
両者を描いた時のルノアールの心持ちが想像出来て面白かった。

先の事も考えつつなんだけど、
何とか頑張ってパリ旅行を敢行させなければね。



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