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マンガ家Mの日常
海賊版商品で行商して回るのが、必ずしもダメだとも言えない。
SNSでは、既にそのようなサイトは溢れているし、
かつてのグレイトフルデッドは、ファンが多くのコンサートを観に来てくれるように、
海賊版商品や彼らのサイン色紙等、各自が売れるように計らっていた。
結局は、彼らのファンが増えて、収益にも繋がった。
例外的なケースなのかもしれないけど。

繰り返しになるが、
要は、ブリジットは嫌だと思うなら、宿泊も商品も、断れば良かった、ただそれだけ。
でも、ブリジットは善き人であろうと努めるあまり、自らを失った。

ブリジットはいつもにこやかで感じ良いけど、逆に何か鼻につく気がしてしまう。
アフリカ系フランス人で、白人が大半を占めるU2の観客の中では目立つ存在。
薬局を経営しているらしく、一定期間必死で働いて、
その分でU2の世界中のコンサートに通っていて、
メンバーやスタッフにも顔を覚えてもらっていて、時々優遇されている。
多くのファンからすると、ちょっとウザいと思われる時がある。
そういう時、逆に彼女の人柄について大袈裟に誉め立てる人達もいる。

ブリジットが善き人であろうと努めるのは、
フランスにおける黒人の立場によるのかもしれない。
誰しもが、様々な出自を抱えている。
その点では、コロンビアの経済事情を背景にするマルセラと、半ば共通するとも思える。

マルセラは男性に受けそうな美女で、メンバーやスタッフに対しても積極的に振る舞う。
そういうところが、ブリジットの女性としての競争心を駆り立てているような気もする。

今回、ホテル予約でブリジットが手続きを怠り、来てから追加料金について知らされた。
それはブリジットが責任を持って支払ってくれるが、
一応明細を見せられ、その上で、私へのプレゼントとして自分が支払う、と言われた。

でも、元々彼女のミスで発生したトラブルで、正確な料金を先に提示されていれば、
私は個人で別の、もっと便利なホテルを選択していただろう。たらればの話ではあるが。
ブリジットは好意として言っているようではあるが、暗に恩を売ってしまっている。
日本人感覚かもしれないけど、そういうのが面倒。
ありがとうと、頭を下げる気になれない。

昨晩、深夜、コンサート会場からホテルに戻るのに、Uberを使うことになった。
その事については事前に私から相談していて、
ブリジットは自分のUberアプリがあるから心配無い、といった返事だったが、
いざその場になると、Wi-Fiがどうとかで、私のUberアプリでやって欲しい、と言われた。
会場、地下鉄の駅、ホテルの位置関係で、実のところ会場とホテルはそう遠くない。
会場からUberを呼べば、途中までの地下鉄料金が必要無かったのに、と思ったが、
諸々ブリジットも手際が悪い。

Uberはピックアップ場所を駅から遠くに指定して来て、
深夜、知らない場所を探すのに歩き回る羽目になった。
すぐにはたどり着けず、すると、Uberは待機分の代金も請求して来た。
ドライバーに、ピックアップ場所の問題を強めの口調で指摘したが、
降りた後、ブリジットはドライバーに、あなたは悪くない、といったような事を言っていた。

自分ひとりでそんな良い子ちゃんしようとするから、
マルセラとの問題のような事に繋がるんだよ。
そう言ってやりたい気持ちを抑えた。
そこまで親しくはないから。

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