6月の滞在の時も フィリップは手際良く様々な場所に連れて行ってくれた。
そして今回、いつもキッチン脇の台に置いてある予定表を見て、
6月と同様に様々なプランが練り込まれているのに気づかされた。
ヤバイと思った。
週5日は家で仕事が出来ると思っていたけど、
フィリップは火曜日の午後は休みだし、
感謝祭の休日はその週の木曜日から始まって 月曜日まで5日間続く。
日中フィリップが仕事に出ている間、私が自分の仕事に取り組めるのは
週3日程度しかない。
いつも書いている通り、
マンガの作品作りにはその作品世界に没入するプロセスが必要で、
特にハーレクインはページが長いので、全体像を把握するのに時間がかかる。
途切れ途切れの日程では没入しきれない。
ましてや、感謝祭の週等そこまでプランが色々組まれているとは
予想出来なかったので、焦りと諦めが薄い煙のように頭の中で渦巻いていた。
フィリップには元妻との間にお嬢さんがひとりいて、
そのお嬢さんが泊まりに来る予定等も勿論あった。
金曜日、土曜日等を含めて合計で数日間あった。
難しい事情があって、フィリップはお嬢さんに付きっきりで、
その間は私は手も握れない状態になる。
ふたりにしておいて良かったのかもだけど、
そうするとお嬢さんを避けてるようで それもまた感じ悪いように思えたから、
とにかくなるべく一緒に行動するようにしてた、半歩離れて。
決してイヤではなかったけど、ただついて行くだけだったので、
家で仕事していても良かったのか、少し気になってしまった。
フィリップには「私の為」のプランが色々あった。
勢い 外出、外食が多くなる。
ありがたい事だったのだけど、アメリカの土地事情からして、
ふらっと歩いてどこかに行けるものでもないから、毎回車での移動になる。
どこへ行くのか距離も方向もわからない。
道を覚えようと思うと、帰りは別のコースを回ったりするので、
またわからなくなった。
日中 自転車等は自由に使って良いと言ってくれていたけど、
土地勘が無いとひとりでの遠出は難しい。
15分程行った所にバス停があって
リバーサイドのダウンタウンに行けるのだけど、
基本 大半が車を持ってる国だから、バスは1時間に1本しかなかった。
ダウンタウンまで出ればメトロリンクの駅があり、
それに乗ってLAやサンディエゴに行ける。
でも、それも1、2時間日中1本しか走ってないし、片道2時間かかる。
ひとりでどこかに行くのは厳しかった。
とにかくフィリップの「私の為」のプランに付き従う日々だった。
前に書いた通り、フィリップは体育会系の人なので、
エクササイズ的プランも多かった。
そのどれもが楽しかったけれど、
疲れが抜け切っていないところに次々プランがやって来るので、
頑張ってはいたものの、段々疲れが溜まってきてしまった。
フィリップは家事がさほど苦ではない人なので、私がやる事と言えば
せいぜい洗濯物をたたむとか、食洗機で洗った食器を片付けるか、
そのくらいのものだった。それもまたありがたい事だったのだけど、
たまに食事でも作ろうと思っても、
こだわりの強い人なので、逆にフィリップには迷惑そうだった。
個食について前に書いた通りで、
個食になるかフィリップのプランに従うかのどちらかでは、少し息苦しかった。
アジアンレストランに連れて行ってもらえた時もあったけど、
何の料理にせよ、それはアメリカンテイストなので、
日々胃が重く感じて来ていた。
後になってフィリップから言われたのは、
「イヤならハッキリ断われば良い。でなければ全て君の決断だ。」というもので、
確かに正論なんだけど、
あれこれ断われば「君はすぐひとりになりたがる。」とも言われたし、
「君の為だ。」とか、他にも様々な正論を投げかけられて、
上手く対処出来なかった。
日本的な優柔不断さについては ものすごく否定された。
初めて行くレストランで、メニューに書いてある内容を理解した上で注文しても、
予想とやや違うものが出てくる事もある。
食事にそんなにこだわりは無い方なだけに、
食事の場でも決断の責任を求められると、何だか緊張してしまった。
「決断の自由と責任」「即断」「正しい健康的生活」「運動と食事」「君の為」、様々なキーワードが小石のように
私の頭と胃に少しずつ 疲れとともに溜まってきた。
私は「私の為のプラン」に合わせていくうちに
徐々に私のペースを失っていた。
iPhoneから送信
そして今回、いつもキッチン脇の台に置いてある予定表を見て、
6月と同様に様々なプランが練り込まれているのに気づかされた。
ヤバイと思った。
週5日は家で仕事が出来ると思っていたけど、
フィリップは火曜日の午後は休みだし、
感謝祭の休日はその週の木曜日から始まって 月曜日まで5日間続く。
日中フィリップが仕事に出ている間、私が自分の仕事に取り組めるのは
週3日程度しかない。
いつも書いている通り、
マンガの作品作りにはその作品世界に没入するプロセスが必要で、
特にハーレクインはページが長いので、全体像を把握するのに時間がかかる。
途切れ途切れの日程では没入しきれない。
ましてや、感謝祭の週等そこまでプランが色々組まれているとは
予想出来なかったので、焦りと諦めが薄い煙のように頭の中で渦巻いていた。
フィリップには元妻との間にお嬢さんがひとりいて、
そのお嬢さんが泊まりに来る予定等も勿論あった。
金曜日、土曜日等を含めて合計で数日間あった。
難しい事情があって、フィリップはお嬢さんに付きっきりで、
その間は私は手も握れない状態になる。
ふたりにしておいて良かったのかもだけど、
そうするとお嬢さんを避けてるようで それもまた感じ悪いように思えたから、
とにかくなるべく一緒に行動するようにしてた、半歩離れて。
決してイヤではなかったけど、ただついて行くだけだったので、
家で仕事していても良かったのか、少し気になってしまった。
フィリップには「私の為」のプランが色々あった。
勢い 外出、外食が多くなる。
ありがたい事だったのだけど、アメリカの土地事情からして、
ふらっと歩いてどこかに行けるものでもないから、毎回車での移動になる。
どこへ行くのか距離も方向もわからない。
道を覚えようと思うと、帰りは別のコースを回ったりするので、
またわからなくなった。
日中 自転車等は自由に使って良いと言ってくれていたけど、
土地勘が無いとひとりでの遠出は難しい。
15分程行った所にバス停があって
リバーサイドのダウンタウンに行けるのだけど、
基本 大半が車を持ってる国だから、バスは1時間に1本しかなかった。
ダウンタウンまで出ればメトロリンクの駅があり、
それに乗ってLAやサンディエゴに行ける。
でも、それも1、2時間日中1本しか走ってないし、片道2時間かかる。
ひとりでどこかに行くのは厳しかった。
とにかくフィリップの「私の為」のプランに付き従う日々だった。
前に書いた通り、フィリップは体育会系の人なので、
エクササイズ的プランも多かった。
そのどれもが楽しかったけれど、
疲れが抜け切っていないところに次々プランがやって来るので、
頑張ってはいたものの、段々疲れが溜まってきてしまった。
フィリップは家事がさほど苦ではない人なので、私がやる事と言えば
せいぜい洗濯物をたたむとか、食洗機で洗った食器を片付けるか、
そのくらいのものだった。それもまたありがたい事だったのだけど、
たまに食事でも作ろうと思っても、
こだわりの強い人なので、逆にフィリップには迷惑そうだった。
個食について前に書いた通りで、
個食になるかフィリップのプランに従うかのどちらかでは、少し息苦しかった。
アジアンレストランに連れて行ってもらえた時もあったけど、
何の料理にせよ、それはアメリカンテイストなので、
日々胃が重く感じて来ていた。
後になってフィリップから言われたのは、
「イヤならハッキリ断われば良い。でなければ全て君の決断だ。」というもので、
確かに正論なんだけど、
あれこれ断われば「君はすぐひとりになりたがる。」とも言われたし、
「君の為だ。」とか、他にも様々な正論を投げかけられて、
上手く対処出来なかった。
日本的な優柔不断さについては ものすごく否定された。
初めて行くレストランで、メニューに書いてある内容を理解した上で注文しても、
予想とやや違うものが出てくる事もある。
食事にそんなにこだわりは無い方なだけに、
食事の場でも決断の責任を求められると、何だか緊張してしまった。
「決断の自由と責任」「即断」「正しい健康的生活」「運動と食事」「君の為」、様々なキーワードが小石のように
私の頭と胃に少しずつ 疲れとともに溜まってきた。
私は「私の為のプラン」に合わせていくうちに
徐々に私のペースを失っていた。
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