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マンガ家Mの日常
「ハーレクイン」の文字が並ぶと何となく面倒なので、略称にします。

昨年の今頃、編集さんからの一斉メールがあって、
お中元を廃止するって話だった。
今まであったものが突然なくなると、若干の不満は感じるけど、
元が頂き物なんで、別に何も文句は無いです。
アシスタントさんがいる時なら良いけど、
お菓子の詰め合わせとかいただいても、ひとりで食べきるのはシンドかったし。

第1作目にかかる少し前、ご挨拶をかねてパーティにご招待いただきました。
その後、1、2回あったのかな。
行くつもりでいたら、東北の大震災があって、暫くの間自粛になって、
日程が変わって締め切りと被ってしまったので行けなくなっちゃった。
人数制限をかける為に同伴者無しだったんで、それもちょっと難しいけどね。
それからパーティって無くなっちゃったな。
他のマンガ家さんとの交流の為にも、あって欲しいイベントだったんだけど。

それまで仕事してた会社からは、原稿を入れる封筒が支給されてたんだけど、
ハーレクインではもらえなかった。
テキトーなヤツで代用してた。
原稿返却の時は会社の封筒に入れられて来るんで、
だったら最初からこっちに渡しといてくれても同じ事なのにね。

それまで仕事してた会社からは、
その編集部で出している雑誌の見本本を送ってもらえてたんだけど、
ハーレクインでは基本もらえなかった。
毎月何冊も送って来られても、仕事中だとちゃんと読めなかったりするんだけど、
自分を含めての仕事の全体像を見るのには必要な物だった。

「美しき侵入者」は雑誌掲載だったんだけど、
見本本1冊が届いただけで、ゲラ刷りをもらえなかった。
ゲラ刷りっていうのは、製本前の見本刷りのようなヤツ。
だいたいこれがもらえる段階では既に製本が進んでるんで
印刷チェック用の見本としては間に合わないんだけど、
作品の資料として保管したり、手元に置いて参考資料として使ったりする。

コミックスのカバーの見本刷りももらえなかった。
見本刷りをチェックして、色味の調整をお願いしたりする。

コミックスの青焼きももらえなかった。
これもまた見本刷りのようなもので、
この時にミス等が無いか最終チェックをする。

お中元なんかは贅沢品で、デパートが儲ける為にある習慣のようなものだから
無くて良いけど、
見本刷りのようなものは、仕事の品質管理に必須のもの。
なのに、そうしたものまで無くしてしまうというのは
少なからず仕事に悪影響を及ぼす。
物はあるけど、郵送費をかけたく無いから送って寄越さないだけなのかな。
作者の手元に無いんだったら何の意味も無いね。

経費削減についての判断の方向性がおかしいんじゃなかろうか?


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