忍者ブログ
マンガ家Mの日常
書店でお気に入りのジェフリー・ディーヴァーの文庫新刊を手に、
いそいそとレジへ向かうと、なんと、閉店のお知らせの張り紙‼︎

一番近い書店は個人経営で小さくて、
その次に近いTSUTAYAは、ただのファッションスポットで、
本の品揃えに偏りがあって、役に立たない。
何年か前に、もう1件別の大型書店が閉店して、その後はいつもこの書店でミステリーの文庫を漁っていたのに…。

本が売れないというのではなく、
Amazon等、ネットで購入する人や、デジタルで読む人が増えたせいで、
書店での売れ行きが落ちて行っているのだろう。

でも!でも!そうじゃないんだ‼︎
私達本好きは、書店で本を探したい‼︎棚に並んだ背表紙を見てワクワクしている。
紙の本を手にして、ページをめくりたい‼︎

ネットやデジタルが便利なのはわかる。
でも、アナログが途絶えれば、文化の一部は壊れてしまう。

仕方ないので、離れた地域まで行って、文庫が揃っている書店を開拓するしかない。
PR

今年も無事、確定申告書類提出完了。

帰り道、ご褒美のケーキを買う。

いやまぁ、大した事したわけじゃないんだけど。

2月中旬に書類作成を始めて、ほぼ終わりに近づいていたのに、
あれやこれや、雑事に紛れて、残りの僅かに手が付けられず。

明日には何とかしよう。

いつまでもやり残しがあるのは落ち着かない。

2020年度分の確定申告。
そろそろ書類作成に取り掛からなければ。

e-taxが推奨されているけれど、
青色申告に入っていて、毎年会費も支払っているので、
プロの税理士さんのアドバイスを受けながら、安心して申告したい。

昨年末、父が他界して、多少の遺産相続があり、相続税を支払わなければならない。
母が他界した時の遺産相続では、父が先に手続きをしてくれていたので、
おそらく、人生最初で最後の相続税支払い手続きになる。
状況が分からない。
住民税とかと同時期に、お知らせが来るのかな。

頂き物のお線香を何とか毎日忘れずに焚いている。
お線香の香りは悪くない。
でも、微かな煙の残りが、鼻をくすぐり、ちょっと花粉症っぽく感じる。

学生時代、萩尾望都先生の影響で、海外の翻訳物のSF小説をよく読んでいた。
松本零士先生のイラストとかにも憧れた。
ブラッドベリとかハインラインといった大御所の作品で、
「鼻腔をくすぐる」という表現が多用されていたような記憶がある。
日本の小説ではあまり見かけない表現。
「鼻腔」という字面はあまり綺麗ではないけれど、翻訳物の特徴かな。

仕事でミステリー物を手がける事が多くて、
手に取る小説もミステリーが増えて、SFから遠ざかってしまった。
書店で見かけると、懐かしくて、読みたいなぁと思うけど、なかなか時間が無い。

随分前になるけれど、
マンガの仕事が途切れた時期に、挿絵の仕事を少しやらせてもらった。
老舗の早川書房「SFマガジン」からお仕事をいただけて、
特に、人気作家ジェイムズ・ティプトリーJ r.の作品を
担当させていただけたのは嬉しかった。
ティプトリーは以前にも女性マンガ家がイラストを手がけた事があって、
作品の傾向から、女性のマンガ家の絵が合うと判断されたのかな。

勿論、結構頑張った。

でも、単価がマンガ原稿の半分くらいなので、苦しかった。
文庫で、マンガ家が手がけたイラストが、
ページが進むにつれて挿絵があっさりしてくるのをよく見ていたが、
やはり、ページ単価の問題があって、密度の濃い仕事が難しくなったのだろう。

挿絵は挿絵で、いかに効率よく枚数をこなすか、それもプロの仕事なのだな。

雑誌の挿絵が認められて、文庫の表紙も任せていただけた。

勿論、結構頑張った。

ところが、1作目は良い出来栄えだと自負出来るのだけど、
2作目のお仕事をいただいた時、締め切りまでの日程が少し厳しくて、
焦ってしまったのと、
当時、プライベートで問題を抱えて、やや集中を欠いてしまい、
納得いく絵が描けなかった。
編集長さんもやや失望されたようだった。
コンスタントにアベレージを出せなければ、プロとしての信頼を損ねる。
本当に申し訳ない。
出来る事なら描き直したい。

その後、早川書房からは別のシリーズの挿絵の仕事をいただいたが、
マンガの仕事も徐々に入り始めていた事もあって、長くは続かなかった。

返す返すも、文庫の失態は大きかったが、
他では、それなりに良い仕事をしたとは思う。