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マンガ家Mの日常
先日、ネットニュースを見ていて、少し驚いた。

驚いたと言うより、意外だった。

いや、意外では無かったのかもしれない。


代表作「パタリロ!」の魔夜峰央先生。
「翔んで埼玉」の爆発的ヒットで、大ブレーク中。
マスコミにもしばしば名前が挙がる。
その中でインタビューを受けられたのか。

一向に回復の兆しが見えない出版不況。
著名なマンガ家さん達も軒並みコミックスの売り上げが落ち込んでいる。
作品の質はむしろ向上しているのに、売上に繋がらない。

100巻に到達する大ヒット作「パタリロ!」を保有する魔夜峰央先生も
そのループにはまっていて、インタビュー記事によると、
この数年アトリエの賃料を滞納して、1200万円まで膨らんでしまったとか。
幸い「翔んで埼玉」の大ヒットで、無事回復された。

独特な作風で、巨匠の位置を築いたと言っても過言では無いけれど、
量産が効くタイプの絵柄、作風では無いかもしれない。

しかし、問題はそこでは無い。


以前にも少し触れた事だけど、
マンガ家の収益はコミックスに依存する。
原稿料は、アシスタント代等の経費で、ほぼ消えてしまう。

なので、今この出版不況では、
かつてコミックスの売り上げが高かった人気作家ほど、
収益の落差に苦しめられているのではなかろうか。
一定の人数の固定のアシスタントさんを雇い続ける事で
仕事が回る形が出来上がっているので、
経費削減だからと言って、アシスタントさんを減らす事も出来ない。
アトリエを縮小すれば、いざ仕事が来た時に対応出来なくなるから、
そのままキープしておくしかない。
月々の出費がのしかかる。


アトリエの賃料の滞納といった体裁が悪い事も、あえてお話しされたのは、
出版不況の実態を世間に伝える気持ちからだったのだろうか。

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