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マンガ家Mの日常
白土三平先生、誤嚥性肺炎で逝去された。
89歳。

江戸時代、非人として生まれ、忍者になった少年カムイを通して、
壮絶な農民一揆を描いた大作「カムイ伝」が心に残る。

子供の頃、TVアニメの「カムイ外伝」から入り、
その後文庫版で「カムイ外伝」を読む。
昭和の戦後のマンガのヒーローの1人として、貧しさに抗い、孤独の中で彷徨する。

中高生の頃は限られたお小遣いで細々とマンガを買い集めていたので、
多くは買えず、「カムイ伝」は中学時代に友人から借りて読んだ。
こちらは長期に渡って執筆された作品で、絵柄が次第に重くなり、
ストーリーも凄みを増していった。
当時はまだ内容を受け止めきれず、
一揆を起こした農民達が捕らえられ、残忍な仕打ちを受けるシーンばかりが
印象に刻まれている。
高度経済成長を経て、豊かさを享受し始めた時代に生まれ育った身には、
過ぎ去った時代の話としてしか捉えられなかったのだろう。
今読み直せれば、違う印象を抱くかもしれない。

亡くなられる間際まで、「カムイ伝」の先の構想を練っておられたとか。

ご冥福をお祈りします。
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