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マンガ家Mの日常
聖悠紀先生に続き、
御厨さと美先生の訃報も入って来た。
こちらは友人のFacebook投稿で知った。

専属アシスタントに入っていた頃、
新谷かおる先生から、御厨先生の作品「裂けたパスポート」を見せていただき、
背景の描き方の参考にするよう指導された。
青年誌の劇画タッチで、正統派の描写。

「裂けたパスポート」の記憶も薄れてしまったが、
「イカロスの娘」という作品では、アメリア・イアハートを知った。
懐かしい。

当時、出版社はそこそこ景気が良く、雑誌も部数を伸ばしていたので、
読者プレゼント用のTシャツとか、よく作っていて、
新谷先生の小学館の担当さんから「イカロスの娘」のTシャツもいただいた。
可愛いデザインで、好きでよく着ていたので、とっくに古くなって、もう手元に無い。
専属を離れて、フリーでアシスタントをやっていた頃、
そこの先生から「マンガのTシャツばかり着てるね。」と言われた。
専属時代は時給2〜300円。
フリーでもせいぜい時給4〜500円。
そんな状況で、どうやって流行りの服を買えと言うのか。
まともに暮せる時給を支払ってから言ってくれ、と内心思った。
そうやって、極貧のアシスタントが、トップのマンガ家の作画を支えていた時代。
真っ白の原稿用紙を、ブラックな仕事状態で埋めていた。

話が横道に逸れてしまった。

御厨先生のご冥福をお祈りします。
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