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マンガ家Mの日常
先日の竹宮惠子カレイドスコープ展で購入。
ずっと前に出版された事は知っていたんだけど、買うタイミングを逃していた。
絶対買うぞ、という意気込みでもなかったのかもしれない。
今回手にしなければ、おそらく買わなかっただろう。

竹宮先生が20歳で大学を中退して上京し、
後に仕事のパートナーとなる増山法恵さんの手配で借りた古いアパートで
萩尾望都先生と同居し、大泉サロンと称してマンガ仲間達と過ごした、
およそ2年間の青春時代を中心に描いた私小説的作品。
ボリューム的には、2時間くらいで読める。

勿論、竹宮先生と私とでは、雲泥の差があるんだけど、
それでも、デビューしたての新人としての悩みや苦労は共通で、
一言毎に、そうだよね、と頷いてしまう。

竹宮先生が本作をいつ頃執筆されたのかは分からない。
でも、40年以上の時の隔たりを越えて、
当時の出来事だけでなく、会話の詳しい内容まで書かれていて、
その記憶力には脱帽。
本人の記憶だから、どこまで事実かは何とも言えないところではあるけど。

マンガ制作の舞台裏というよりは、
増山さん、萩尾先生、或いは編集者Yさんとの、交流の中で
竹宮先生が自意識をチクチクと傷つけられている様子が少し切ない。

また後日、詳しく感想を書きます。
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