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マンガ家Mの日常
話題に少し遅れてしまいましたが。

幻冬舎社長が、自社で出版した書籍の実売部数を公表した問題。

作家のT氏が、同じ幻冬舎で出版されたH氏の作品を大々的に批判した為、
ベストセラー作家H氏を擁護したい幻冬舎は、T氏の次回作の出版を取り止め、
更に、社長自らTwitterでT氏を批判。
その中で、T氏の書籍の実売部数を公表した。

公表したと言えば聞こえは良いけど、実際は晒し者にした。
ベストセラーを連発する稼ぎ頭のH氏に対して、
T氏の前作は、5000部印刷して、実売部数は1000部程度だった、と。

この数字を公表した理由として、幻冬舎社長は、
担当編集者がT氏の作品を支えていたのだから、
T氏には、同社の作家の作品の販売を阻害するような事はしないでくれ、
といった主張。

何部印刷するかは、作家がどうこう意見出来るものではなくて、
完全に、編集部の方で決定される。
その数字の責任は編集部にある。
売れ行きを見誤ったのだとしたら、それは編集部の責任だし、
販売自体は、出版社営業部の責任でもある。
作家を貶めるつもりでツイートしてるけど、
実際は、自社の仕事の能力不足を晒しているに過ぎない。


以前、そうした嫌な担当編集者がいた。
コミックスの売れ行きについて言われるのは仕方ないにしても、
返本されて裁断されるだ何だと、当てこすりのように言ってきた。
女性マンガ家を差別していて、脅して、言うことを聞かせようとしていた。
全く、信頼するに足らない編集者だった。


プロである以上、売れ行きは重要で、
例え公表されたとしても、致し方無い面はある。

でも、売れ行きの責任は出版社側にも大いにあるものだと、
社長なら理解している筈。

それよりも不愉快なのは、実売部数公表の言い訳として、
T氏の担当編集者の努力を伝えたかったといったような事をツイートした点。

何だか、酒に酔って暴言吐いたのを、
訪問先で酒を勧められたからだと言い訳した、議員さんに似ている。
全く潔く無い。

謝罪するなら、担当編集者を持ち出さず、
ただT氏を貶めたかったと、正直に言えば、まだ少しは信頼出来たものを。

謝罪の誤魔化しは最悪。

出版界の風雲児として幻冬舎を立ち上げたけど、
すっかりヤキが回ったと感じた。
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