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マンガ家Mの日常
マーク(なりすまし)に貢いだ総額が7,500万円まで達し、
そのうち4,000万円が借金で、井出先生もようやく詐欺だと認識し、
次女を伴って警察に被害届に行った。
しかし、警察の対応も難しいところで、
お金を渡した相手がはっきりしている分だけしか被害として認められなかった。

こうしたロマンス系の詐欺って、法律上どうなんでしょう?
結婚詐欺とかだともう少し明確な線引きがあるんだろうけど、
成人が惚れた相手にお金を渡しただけとなると...。
ホストクラブとかと似たようなもので、
詐欺に遭った女性達も、ロマンスというサービスを受けていたと言えなくもない。
実際、井出先生は(仮想の)恋愛に浸り切っていた。

70歳を超えて、それなりに顔にシワも出来、お腹周りにお肉も付いた。
でも、マーク(なりすまし)と恋に落ちて嘆いている自分は、
30代くらいのほっそりした女性の姿で描かれている。
マークと自分が抱擁している絵となると、両方とも似ても似つかぬ美男美女。
これらの自作の絵を見せられると、やっぱり結構引く。
ちょっとイっちゃってると誰しも思うだろう。

マンションの窓から外を眺めて、「孤独だ。」と呟く。
DV夫と離婚して、女手一つで3人の子供を抱えてがむしゃらに働いて来た。
マンガ家として成功と言えるポジションを維持出来たが、
こもりきりで、ハードで孤独な作業。
(マンションの仕事場風景を見ると、ほぼ1人で描いておられるのだろうか。)
少し自分にも幸福が舞い降りて良いのではなかろうか。

マンガの仕事をご存知ない方から見ると、
ドロドロした恋愛マンガばかり描いて、
マンガ家本人もその世界を信じ込んでいると思われるかもしれない。
しかし、以前にも何度か書いた事だけど、
ネームを切って編集者と打ち合わせをして、ひたすら原稿に落とし込む、
そうした作業は客観的に行われるものなので、
マンガ家が自分の作品と自分を同化しているわけではない。

今回の番組では、井出先生お一人でご自身の体験を語っておられるので、
マンガ家の仕事の部分がフィーチャーされるのもやむを得なかったが、
他の仕事で、ある程度の大金を動かせる女性であれば、
同じ被害に遭いかねないだろう。

ま、でも、やっぱり、
井出先生、脇が甘過ぎ。

(続く。)

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