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マンガ家Mの日常
新聞を開いて、記事が目に入った。


ブログで書きかけの記事がいくつかあって、
どれもこれも中途のまま後回しになって申し訳ないけど、
日々、次から次に様々な事が起こるので、追われるが如く書かざるを得ない。
ネタを何も思いつかない時もあるのにね。


「花とゆめ」に掲載された作品のキャラクターの絵柄が、
別のマンガ家さんの絵柄に酷似している点について、
編集部がHPで謝罪のコメントを出した。
絵柄は、編集部がマンガ家にそのように描くよう指示したと言う。

一読して思ったのは、
何を今更、と言う事。

流行りの人気作家の絵柄を真似するよう、どの編集部でも指導している。
少女誌に限った事でもない。
それが読者に受け入れられる近道だから。

個人的には、
作家は個性が命だと思うので、
既存の絵柄と同じになっては、作家とは言い難い。
でも、新人の場合、好きなマンガ家の絵柄を真似るところから始めて、
プロの水準の画力を身に付ける。
あらゆる芸術においても、それは一つの方法論として成立している。
その上で、少しずつ自分自身の絵柄を発見していけば良い。
ベテランのマンガ家でも、絵柄が時代にそぐわないと感じられたら、
生き残る為に、流行りのテイストを取り入れていく。


ただ、今回のケースは少し様相が異なるように思えた。

ネットでの紹介を読むと、問題とされた作品は、
少女マンガと少年マンガの世界の融合をファンタジー的に描いたようで、
思うに、作者は、
少女マンガと少年マンガにおける代表的な絵柄を使用する事で、
表現を試みたのではなかろうか。
いささかトリッキー。
器用さが裏目に出たって事かな。

編集部としては、おそらく、
ネット上での批判を抑えて、作者を守る為に、謝罪コメントを出したのだろう。


蛇足ながら、
いずれの絵柄も、
同じような絵柄が蔓延していて、もはや誰の絵とも見分けがつかない。
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