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マンガ家Mの日常
大坂とマスコミの関係。

アメリカ本国の状況はわからないけれど、
日本では、当然ながら、最初に全米を制した時の盛り上がりが凄かった。
テニスファン以外にはほぼ知られていなかったニューヒロイン。
出自等の話題性も豊富で、たどたどしい日本語も可愛らしい。
抹茶アイスとカツ丼が好物というのも、日本人に受けた。

しかし、その後、日本のマスコミが同じような質問、要求を繰り返した為、
大坂は次第にインタビューで日本語を話すのを嫌がるようになって、
日本向けのオンコートインタビューでも、英語で通すようになってしまった。
以来、日本のマスコミも、その辺りの事には慎重になった。
少なくとも、日本のマスコミが無理に大坂を追いかけているようには見えない。

日本国籍を取得し、日本代表として五輪に出場するなら、
もう少し日本語を練習すべきとも思うが。
スイス生まれのフェデラーは元々5ヶ国語を操り、
欧米のツアーではその国の言葉を使う。
ナダルのフランス語はあまり上手くないようだけど、
ジョコビッチはもっと流暢に話す。
特に、優勝セレモニーでのオンコートインタビューでは、
その国の言葉で話すのがマナーとされている。


大坂が日本国籍を選択したのは、
自分の内気な性格が日本的だからと語っていたが、
他にも、様々な状況を加味しての事だとは思う。

父親の母国ハイチは、中南米の最貧国の一つで、政情不安定。
つい最近、大統領が暗殺された。
アメリカにいるハイチ系ギャングも凶暴。
大坂とその家族が、ハイチ国籍を選択する意味が無い。

日本国籍を選択した一因として、日本に行く時の手続きの問題があり、
日本国籍だと入国し易い。

しかしながら、大坂が3歳の時に一家でアメリカに移住して、もう20年になる。
アメリカ国籍を選択するのが普通に思える。

国籍の問題については以前にも書いたように記憶しているけれど、
要は、大坂のテニスの活動の為というのが最も重要な要素なのだと思える。
14歳くらいの頃から、日本のコーチが大坂に注目し、支えて来た。
メインのスポンサーも日本企業。
日本の支え無くして、今の大坂は無い。
東京五輪が決定したのもその頃だから、日本国籍取得は既定路線だったと思える。

やはり、もう少し日本語を話せるよう勉強して欲しい。

日本で、大坂の国籍問題等で揶揄するような事があったのは、
テニスに馴染みの無い一般のTwitterレベルだったりするので、
日本のマスコミ全体としては、十分大坂に敬意を払っていると思う。
何と言っても、現在、日本唯一のグランドスラムタイトル保持者なのだから、
大事にしない筈がない。


アメリカ本国での状況はよくわからない。

(続く。)
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諸々、繰り返しになるが、

重要なのは、
どういった職種であれ、地位や対価に応じた責任があり、
それがプレッシャーとなり、
その責任やプレッシャーに耐えられる人が、その位置にいるという事。

厳しいように聞こえるかもしれないけれど、
大坂がメンタルに不調をきたすと言うなら、
トップの地位から降りて、66億円と言う年収も手放すしかない。
(新しくパナソニックの契約も入ったので、来年は70億円を超えるかも。)

パナソニックの新しいCMで、大坂を起用し、相も変わらず、
テニスより大事なものがある、と言わせている。

確かに、テニスより大事なものは色々あるに違いない。
しかしながら、その言葉に世界の人々が耳を傾けるのは、
大坂が一介の24歳の女性だからではなく、テニスの世界女王だからこそ。
そして、大坂が女王なのは、テニス協会やスポンサー、ファンあってこそ。
今の状況では、大坂がそうした団体や人々に感謝しているようには見えない。
(あくまでも、客観的にそう見えてしまうという事で、
 大坂本人から直接そういうメッセージは無い。)

全仏を途中棄権し、ウィンブルドンを棄権したのは、
記者会見拒否の問題で騒動になって、
大会や他の選手達に迷惑をかけるのを避ける為だったと思う。
しかし、見方を変えれば、
私の要求に応じなかったら、女王である私が大会に出場しないけど、
それでも良いの?という脅しに取れなくもない。
実際、今回の五輪での敗退後のインタビューゾーンのスルーでは、
関係者が騒然となった。
こうして既に、女王様のご機嫌を損ねてしまったのかと、
関係者に大いに気を遣わせてしまっている。

ただ、それ以前に問題なのは、
マスコミがやたらと大坂を持ち上げ、
大坂自身の意図ではないにせよ、その波に乗せられてしまっている事。

(続く。)

大坂やバイルズが、アフリカ系のルーツの為に、
何らかの人種的偏見に晒されている事については、決して軽視しない。
ただ、今回のメンタルの問題は、それは主な原因ではないと思う。


メンタル面で重圧を受けているのは、トップアスリートに限った事ではない。
マイナー競技で、下位の選手であったとしても、
例えば、活動資金の問題であったり、数多くの敗北であったり、
トップアスリートとは別の問題に直面する。

メンタルの問題というのは、他のあらゆる職業でも、必ず付いて回る。

医師が診断を間違えたら、患者は命を落とす。
会社社長が判断を間違えたら、数千人の社員と家族が路頭に迷う。
教師が指導を間違えたら、生徒の一生が台無しになってしまう。
運転手が運転を間違えたら、交通事故で犠牲者が出る。

テニスの試合後の記者会見が、それ程までに苦痛で、
選手のメンタルを蝕むものなのだろうか?

マンガ家の場合で言えば、(国際的なトップアスリートとは落差があるけど)
ネームが出来ない、アンケートが伸び悩むといった苦悩がある。
担当編集者や読者から、作品の不出来を指摘をされて、拗ねてもいられない。
明朝締め切りという時に、まだ1枚白紙の原稿が残っていたとして、
眠いので描きません、という訳にはいかない。
1枚分の原稿料を返却するから、白紙で出す、という訳にもいかない。
担当編集者は「描き終えてから寝て下さい。」と言うだろう。
(編集さんも、良い原稿が仕上がるのを期待してくれているので、
 実際は、印刷所に無理をお願いして交渉して、半日延ばしてくれたりする。)
私のレベルでさえ、睡眠不足で倒れそうな時があったわけだけど、
人気作家になると、命を縮める程無理を続けた例も多く報告されている。

何であれ、仕事なので、対価に見合った責任があり、
その重圧を受け止めるしかない。


大坂が3回戦敗退直後、インタビュー通路に現れず、一時騒然となった。
土橋氏が急ぎ大坂に説明に向かい、10分後に大坂は通路に来た。
敗退後にもインタビューを受けなければならないとは知らずに
ロッカールームに戻ってしまった、という、大坂の言葉は信じるとしても、
インタビューに関する規定は事前に説明があった筈で、
確認を怠ったのは、大坂の責任だと言える。

で、ちょっとよくわからないのだけど、
全仏の時の記者会見はダメで、五輪のはOKっていうのはどうしてなんだろう?
全米はどうするの?

決して、アンチではないのだけど、
最近の大坂は、必ずしも支持出来ない事が多い。

(続く。)

大坂なおみ選手について、いずれまとめて書こうと思うけど、
とりあえず、昨今のメンタルケアの話題について。


スポーツ選手のメンタルをもっと大切にして欲しいとの事。
アメリカの女子体操選手シモーネ・バイルズも、
メンタルの不調を理由に、競技を途中棄権した。
試合で勝たなければ、自分は価値の無い存在だと感じていた、との事。

アメリカチームはバイルズの決断を暖かく受け入れ、
リザーブの選手が見事に代役を果たした。

そう言う素晴らしいチームにいて、
何故自分の存在意義に疑いを抱いていたのだろう?


メンタルの大きな問題を抱えたトップアスリートは、大坂が初めてではない。
試合のプレッシャー、大会終了後の喪失感、体調管理の問題、
大金を得てバランスを崩した金銭感覚からの破産、
薬物服用からのドラッグ中毒、自殺...。

勿論、紆余曲折の末に幸せな人生を掴んだアスリートも大勢いる。

その違いは何なのか。


トップアスリートにとって、メンタルの自己管理も仕事のうち。
メンタルも含めて、競技生活のバランスをどう取るか、
それは個人個人の課題。


ただ、ふと身の回りを見た時、
メンタルの問題は、トップアスリートに限った事ではないと強く感じる。

(続く。)

ジョコビッチ、
準決勝でズべレフにまさかの敗退。
びっくり。

チームのコーチによれば、
ジョコビッチは混合ダブルスへの出場も希望しており、
体力的に厳しくなったのかも?
コートに慣れる為の出場でもあったのかなぁ。

年間ゴールデンスラム達成ならず。
残念。