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マンガ家Mの日常
何となく早くに目が覚めてしまった。
まだ4時過ぎ。

全米オープン、雨で試合開始が遅れて、土井美咲選手の試合を中継していた。
体格の勝る選手相手に負けてしまったけど、
勝気な性格そのままのキビキビした動きは小気味良い。

その後、錦織圭選手の試合。
小柄なマクドナルド相手に、なかなか決めきれない。
ふとiPhoneを開くと、コーチからメールが来ていた。
錦織君の試合にヤキモキさせられている様子。
雨で朝のレッスンが中止になって、試合を見られると喜んでいたのにと、
ちょっとオカンムリ。

かろうじてフルセットで勝ったけど、2回戦でグズグズしてるようでは、
次のジョコビッチ戦はかなり厳しい。
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今年最後のグランドスラム開幕。

良くも悪くも、注目の大坂なおみ選手。
1回戦は80位代相手にパワーを見せつけ、ストレートで順当に勝利を収めた。

第一印象、かなり太った感じ。
ベビードール風のワンピースが、ポッコリお腹のシルエットを余計に強調している。
太腿も少し贅肉が付いてタプついている。
太り易い体質。
しかし、練習は積んでいるそうで、動きは良く、ショットの破壊力は凄まじい。
コントロールも良い。
全盛期のセリーナを彷彿とさせる。

少し早めに眠くなって、
蒸し暑さもあって深夜に目が覚めると、午前1時半。
丁度大坂の2回戦が始まる時間なので、TVをつけたが、別の選手の試合中。
なんと、相手選手が棄権して不戦勝。

体力温存出来てラッキーか、
試合数をこなさないまま3回戦で難敵のシード選手と対戦となり、不利に働くか。

2日後を待つ。

髪は赤い編み込みを取り外していた。
やはり、髪が重くて、プレーに邪魔だったのだろう。

パラリンピック開催に先駆けて、東京の空をブルーインパルスが飛ぶ。

昼過ぎに買い出しから帰って、TVをつけると、もうじき飛び立つらしいとの話。
窓の外を見ると、近隣のマンションの屋上で、
スマホ片手に待ち構えている人達が列をなしている。
間に合うかどうか、
とりあえずiPhoneを掴んで外に出る。

オリンピックの時、あまり状況を知らずにいて、 
外に出て、他の人達に混じってブルーインパルスの飛来を待ち、
見る事は出来たけど、録画に失敗。

今回は飛んで来る方角も分かっていたので、しっかりiPhoneを構えて、録画成功。
曇り空でちょっと薄暗いけど、まあまあかな。

僅か30秒の、リアル五輪体験。

東京五輪に続いて、2回戦のみの勝利で終わった大坂なおみ選手は、
(50〜60位代の選手に立て続けに敗れていて、大丈夫なのか?)
賞金265万円を全額ハイチ支援に寄付するとし、
大会も事前の発表通り、大坂と同額の寄付を行う。計530万円。

一般人からすれば、265万円の寄付は大そうな金額だけど、
年収66億円の大坂からすると、随分こじんまりした金額になってしまった。
大坂自身が言っている通り、
これは支援に注目してもらう為の手段で、その意味では成功しているし、
他にポケットマネーで寄付するだろうと思う。


体操のバイルズ選手の年収が5億円。
これはおそらくスポンサー契約が主体で、
アメリカと日本との違い、スポーツ選手寿命の違いもあるので、
単純な比較は出来ないけれど、
例えば、日本のプロ野球では、田中将大選手は別格で、推定年俸9億円。
これが全選手の中での最高額で、その下に6〜8億円の選手が3、4人。
(年収ではなくて年俸なので、他にスポンサー契約やCMがあれば、
 年収の数字はもう少し上がる。)
で、読売巨人軍生え抜きのキャプテン坂本勇人選手の年俸が5億円。
24歳のバイルズと32歳の坂本が、ほぼ同じくらいの収入。
バイルズがいかに高い評価を得ているかが証明される数字。
大坂に至っては...。

バイルズや大坂が、ただお金だけを欲しがったとは思わないけれど、
正式に契約したからには、収入に相当する期待に応えなければならない。
お金、地位、名声、それら全てがプレッシャーとなってのしかかって来る。

勝たねばならない。
でも、負けるかもしれない。
負けたら、何て言われるだろう。
世界中に自分の負けが伝えられる。
負けた責任を問われる。

これが、鬱症状の正体。

大坂はバインコーチやマスコミのせいにして、内側の不安感から目を逸らした。
それが、見ていてスッキリしなかった。

全米初優勝、ランキング1位になった時期、
タイトルとランキングを守る為に、それまで以上のトレーニングが要求された筈。
太りやすい体質で、機敏に動ける身体作りの為のダイエットにも苦労していた。
(今は少し太っても良しとしているのかな。)
そうした苦労を他所に、
あらゆる媒体からインタビューが殺到し、メディアに頻繁に登場し、
スポンサーへの対応や、自分のファッションブランド等々、
数知れない仕事に忙殺される。
それはトップアスリートの宿命で、
若さと情熱で乗り切っている部分もあるだろうけれど、
結果的に、本来の仕事であるテニスに不調をきたす。

BLM活動や、多様性の旗印として担ぎ上げられる前に、
まず、自分が何をしたくてここまでやって来たのか、それを見直し、
やはり、マネージメントが大坂の仕事をもっと整理して、
テニスに集中できる環境を作るのが大事だと思う。
様々な活動は、豊かな葉であり、美しい花であるけれど、
大坂にとって一番重要な樹の幹は、テニスをプレーする事。
樹が枯れたら花も咲かない。

シンシナチ大会でのその後の記者会見では、少し話の方向に変化が現れていた。
最近の騒動をリセットしようとしているように見える。
大坂の頭の良さが感じられる。

続く全米オープンは大坂にとって最も重要な大会で、
大会前に気持ちの整理をして、しっかり結果を出して欲しい。

(このテーマ、一旦完了。)

10代の頃の大坂なおみ選手は、体格に恵まれ、
日本のコーチが逸材として支援しながらも、
やっと50位前後で、3回戦止まり。
2018年にサーシャ・バインがコーチに就いてから、
それまでややポッテリしたお腹周りがシェイプされ、集中力も増した。
インディアンウェルズで優勝すると、数ヶ月後の全米オープンでは
ペナルティを受けて大騒ぎするセリーナに対して冷静さを保ち、見事優勝。
優勝インタビューでも観衆を惹きつけた。
わずか半年足らずで、一気に世界のトップに駆け上がった。
更に翌年初頭の全豪オープンでグランドスラム連続優勝して、
ランキングも1位になり、トップアスリートとしての地位を不動にした。

ランキング50位前後でも素晴らしいのだけど、
そのあたりの選手はTVの中継にも殆ど映らず、注目もされない。
やりたいトレーニングだけして、嫌なメニューは避け、少々太っても気にせず、
無理せず、持ち前の才能だけで大会をこなして来た。
賞金とスポンサー契約とで、
年収は1〜2,000万円くらいにはなったと思われるが、
ツアーの経費で大半は消えてしまうので、大した金額は残らない。

ところが、インディアンウェルズと全米優勝以降、世界は一変した。

世界中の大企業が大坂の元に日参し、セレブ達が目を輝かせて寄って来る。
収入は、セリーナを軽々と抜いて、歴代の女子アスリートとしてトップを記録。
シェイプされたボディーでハイブランドのファッションを着こなし、
インスタグラムやTwitter、ありとあらゆる発言や行動が注目の的となる。
(フェデラーやナダルがトップになった時は、
 まだSNSが今ほどの広がりを持ってなかったので、
 彼らは幸いな事に、SNSに煩わされる必要はなかった。)

大坂は、今大会のオンライン会見の中で、
テニス選手だから注目されるのだけど、バランスが取れない、と語っていた。

それが鬱症状の根本的な原因だと思う。

1、2年前までは、のんびりと楽しくテニスをやっていただけなのに、
短期間でいきなり世界中に注目されるようになってしまった。
この変化に対応出来る人はどれだけいるだろうか。

これまでは、3回戦でみっともない負け方をしたとしても、
誰にも何も言われなかったが、
今では、世界中のマスコミに騒がれる。
トップブランドのアンバサダーとして大きく宣伝され、
雑誌等々でも注目をを集めた後で、負けて失望されるのは、怖い。


シンシナチ大会も、東京五輪同様、3回戦で敗退してしまった。
ハイチへの支援の為にも優勝したいと言っていたが...。

(続く。)