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マンガ家Mの日常
超新星、紀平梨花が圧倒的身体能力でトリプルアクセルを連発し、
五輪女王ザギトワの目の前でグランプリ優勝を奪取した。

ザギトワにまだトリプルアクセルが無いのが不思議な気もするけれど、
五輪での優勝を確実にする為に、
今シーズンのプログラムでは冒険を回避したのだろう。

ロシアのジュニアでは13歳のトルソワが複数の種類の4回転を決め、
早くも次の五輪の女王候補と目されている。

次の五輪まで、3年と3ヶ月。
これが長いのか短いのか。
既に誰しもが思うところで、
ロシアの10代の少女達が、果たしてその頃に体型をキープ出来ているのか。
それを考えると、ザギトワが代表に残れるかどうかも微妙。
とても残酷な現実が彼女達の前に控えている。
ザギトワは生まれ月の関係で、ギリギリ前回の五輪に出場が叶った。
15、6歳がロシアの10代の女子選手のピークだとなると、
今後、我が子をスポーツ選手にしたいと思う親は、
五輪に合わせた出産時期を検討しなければならない。
浅田真央や紀平梨花も生まれ月の壁で、15歳での五輪出場を逃した。
それから4年間、緊張感を維持するのはとても厳しい。

摂食障害に苦しみ、引退も囁かれていたアメリカのグレイシー・ゴールドが
今期グランプリシリーズに復帰した。
でもまだ肉付きがスケーターのそれではなく、成績も振るわず、途中棄権。
体重コントロールの良い方法が見つかるよう願う。
とは言え、万全からは程遠い状態のゴールドが
グランプリシリーズに出場して来るというのは、
現在のアメリカに、目ぼしい選手が他にいないという選択によるのか。

日本選手も体重の管理は徹底しているそうだけど、
人種の特徴として、ロシア選手よりはコントロールし易いのかもしれない。
紀平梨花や坂本花織は油断すると太りそうだけど、
まだそれが演技の不調に繋がるようでも無い。

抜群の節制を見せるのは宮原知子。
でも、残念ながらファイナルでは点数が伸びなかった。
ジャンプの回転不足が原因だと言われているけど、毎回疑問を感じる。
一時期の浅田真央だったり、村上佳菜子のように、
審判に目をつけられてしまっているのではなかろうかと邪推してしまう。
キスアンドクライで少し寂しそうな表情を見せた。
それでも健気に努力を続ける姿勢に、ファンとして胸が熱くなる。
宮原の演技の美しいシルエットは、もっと評価されてしかるべきと思う。
あの腕のラインの美しさは、他の選手には見られない。
研ぎ澄まされたバランス感覚と、鍛えられた背筋、
そして当然ながら、演技への集中の賜物。

紀平や坂本、他の海外の若手女子選手も含めて、いつも気になる点がある。
演技が終了した瞬間、直ぐにポーズを崩してしまう。
体力的にキツイ演技を無事終了して、早く身体を解きたい気持ちは分かるけど、
最後の決めがだらしなく感じられてしまうのがよく無い。
羽生結弦は最後の決めポーズの後、数回呼吸をしながら体勢をキープしている。
王者の演技の美しさへのこだわりというのは、そういうところに表れる。
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