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マンガ家Mの日常
明日の新聞の一面は羽生君で間違い無い。
あ、新聞休刊日だ!OMG!
タイミング悪いね〜。

羽生君については今回は筆を置く。
キーボードでもそう言うのかな?

真央ちゃんについて書きたい。

出演予定だったエキジビションを取りやめた。
胃腸炎だったそうで、それでフリーの演技の調子が悪かったのかな。
それだけの事なら良いのだけど。

ショートプログラムでのルッツジャンプの失敗から、
どうにも考えられないようなミスが続いた。
ジャンプを失敗して尚、これ程の得点が出るというのは
元のプログラムが非常に高度な内容で、
真央ちゃんはジャンプ以外でも素晴らしい演技をしている証でもある。
無難にこなせていさえすれば、表彰台には登っていたに違い無い。
もっとも、ファンが期待するのは表彰台の左右ではなく、
真央の名前にふさわしい、中央のみ。
期待ばかりが厳しい。


振り付けを担当しているのはローリー・ニコルで、
彼女は数多くの一流選手を手掛けて来た、トップクラスの振り付け師。

でも、個人的に、
真央ちゃんが勝てない理由はそこにあるように思える。

幼い頃から天才スケーターとして注目され、トップの成績を叩き出して来た。
その為か、常に、フィギュアスケートの王道である「お姫様」を演じる宿命を
背負わされている。

真央ちゃんにか弱いお姫様は似合わない。

今シーズンの「蝶々夫人」は疑問だった。
有名オペラとして世界にも通っているし、
日本のエキゾチシズムも表現出来ると考えたのだろうか。
しかし、蝶々夫人は、米軍将校につまみ食いされてシングルマザーになり、
数年後そのひとり息子を奪われてしまう、なんとも悲しい女性。
断じて、真央ちゃんのイメージでは無い。

ジャポニズムの表現では、羽生君の偉大な成功の陰になってしまった。
羽生君は時代の新しい音楽を選び、演技でも日本を大胆に表現した。
明らかな挑戦の姿勢があった。
ジャポニズムが海外の審査員にどう評価されるかは、賭けでもあったが、
シーズンを通しての演技で価値を証明していった。
衣装も、腰の辺りの布地が、ジャンプの際に開いて回転して、
ジャンプをより美しく見せている。
真央ちゃんの衣装も歩くは無かったが、大人しい印象がある。
日本のフィギュアファンには、安藤美姫の衣装の悪夢が蘇るだろう。


まごう方無き天才真央ちゃんにも、幾つか欠点がある。

顔のパーツが小さく、表情に乏しい。
いかり肩で、肩から二の腕にかけての動きが硬く見える。
クラシックの優美な踊りの表現という点では、
女性的な美しさを備えた体型の村上佳菜子や今井遥の方が似合っている。

真央ちゃんの生来の個性は、もっとシャープな演技でこそ本領を発揮する筈。
ヒロインを演じるなら、せめてジャンヌ・ダルク。
攻撃的な演技がきっと映える。

鈴木明子や本郷理華が幅広いジャンルのプログラムに挑戦して
自己の可能性を広げているのに対して、
真央ちゃんはいつまでもヒロインの枠に閉じ込められてしまっている。

一体、何故そうなるのか?

真央ちゃん自身が自分を分かっていないのかもしれない。
もしそうだとしたら、致命的欠点となり得る。

真央ちゃんをリードするコーチ、振り付け師が、もっと挑戦すべきだ。
でなければ、キム・ヨナの「007」、リプニツカヤの「シンドラーのリスト」
といった、ドラマ性が際立ち、彼女ならでは、といった
強烈な印象のプログラムを作り上げるか。

もう足踏みは許されない。
オリンピックまで2年を残すのみとなった。
10年続いた流れを断ち切り、次の2シーズンで、
演技に溶け込み、真央ちゃんの本質を全て晒し出すような挑戦が出来るだろうか。

それが出来た時にこそ、心身一体となったジャンプが出来る。

金メダルはその扉の向こうにしか輝かない。



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