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マンガ家Mの日常
折しも、3月8日の国際女性デーに合わせて、
女性の就職の問題が新聞で取り上げられていた。
一流大学を優秀な成績で卒業しても、就職先が無い。
何とか就職出来ても、同期の男性社員と比べて給与ははるかに低く、
昇進の道も閉ざされている。
年齢を重ねていれば、尚の事...。


嘘をついたと批判されようと、
就職の為(生きる為)、ライザは年齢詐称の賭けに出た。

実年齢を捨てたライザは、年齢という軛からも解放され、視野が広がった。
その事が、シーズンが進む中で鮮明になってくる。
(必ずしも、上の世代がダメというばかりではなく、
 チャールズやダイアナの経験や思慮深さが生かされる場面も
 きちんと描かれている。)
ドラマの中で、ファッションでも上手に表現されていて、
いかにも冴えない中年女性といった地味なファッションと髪型から、
一気に若見せで、大胆でややチープなファッションになり、
キャリアアップしていく過程で、徐々に洗練され、
若見せでありながら、無理のない、知的で上品な服装に落ち着いていった。
ファッションはライザの心の内ともリンクしている。

また、ライザには既に大学生になった娘がいるので、
それ以上の出産を希望する事も無く、
その点でも、個人の自立への選択肢が変化していた。
出産未経験で、子供を望んでいたら、また少し話は違っていただろう。

社会的自立は、恋人関係にも影響を及ぼす。
ライザもケルシーもダイアナも、
男性に依存しない生き方を求めたが故に、恋人探しに苦労した。
恋人関係や結婚という制度が、今だに女性の自立の足枷になっている。

一方、ジョシュの立ち位置もやや複雑で、
ライザが振り向いてくれれば、それが一番なのだけど、
結婚を求めないとするライザの意思を尊重して、結婚という選択を放棄した。
しかし、他の女性達との出会いを全て放棄したわけでは無く、
もし、良い結婚相手が現れたら、その女性を結婚する可能性も無くはない。
他の女性と結婚したとしても、ライザの人生に寄り添うという形だろうか。
ライザも、そういうジョシュを見守るのだろうか。
結婚を求めないのが、究極の愛の形なのかもしれない。


先日、テニスのカナダ人トッププロ選手デニス・シャポバロフが、
同じくプロであるGFの、大会賞金があまりにも安い事に驚いて、声を上げた。
現実の世界でも、男性の側が意識改革すべき時が来ている。


社会的自立に対して、女性も男性も真摯に向き合う、
その事を考えさせられるドラマとして終結した。

(このテーマ、完了。)

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