コメディ俳優クリス・ロック監督主演のドキュメンタリー。
「松嶋×町山　未公開映画を見るTV」の再放送、前編を見た。
アメリカの黒人女性が縮毛を嫌って矯正する様子が描かれている。

アフリカ系の人達は髪を伸ばすと皆アフロヘアーになる。
でも、それがイヤで、直毛矯正する。
その為に使われる液の主成分は水酸化ナトリウムで、
肌をひどく傷めるし、抜け毛の原因にもなるらしい。
それでも、時代は直毛。
ナオミ・キャンベルやビヨンセがやってるみたいなサラサラロングを
風になびかせるのが理想型。

でも、アフリカ系の直毛を嫌がって、直毛ロングに憧れるのは
自らの血統を恥じて白人化を望んでいるのでは、
との問題提起もなされている。
コンドリーザ・ライスやミシェル・オバマ夫人だって
しっかり直毛矯正しちゃってるのが現状なんだもんね、
どうしたら良いんだろう。

前日のブログに書いたU2のライブの入場待ちの時の事を思い出した。
皆して会場外に並んで待ってて、バーベキューなんかしたりしてるから
すぐ側の住宅地に住んでるアフリカ系の子供達が寄って来てた。
貧しい地域で、子供達は小金をせびったりもしてた。
その中で、多分まだ６、７歳くらいの女の子が
私の髪を触って、少し編むような事をしていた。
アジア人が珍しいのだと思っていたが、
今回このドキュメンタリーを見て、改めて思い起こした。
あの女の子はアジア人の直毛がうらやましかったんだろうか、と。

まだ幼い子供だった頃、母に言われた事がある。
家族でボストンで暮らした時の思い出なんだろう、
アメリカの人達は髪の色の事で悩みが尽きない、
それに対して日本人は全員黒の直毛だから、劣等感も差別も無くて良い、と。

髪の質の違いは人それぞれあるから、全く美醜の差が無い訳じゃないけど、
色やらうねりやらが大きく違う事もないから
アメリカの人達ほどの問題は無いんだろう。

それが何故か、昨今はかなりの割合で髪を茶色く染めている。
黒い色の髪が重たい感じがして、着る服に影響があるから、
それを解消する為に染めちゃうんだろう。
まぁ、良いけど、もったいない話。
黒い直毛は日本人のアイデンティティだし、
そのままの方が海外では圧倒的に目立つし、モテる。

母の教えが身に沁みる今日この頃。