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マンガ家Mの日常
アカデミー賞主要4部門、作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞を独占した、
もはや説明不要の映画。
遅ればせながら見ました。

深夜、少し眠かったのもあったんだけど、
アカデミー賞作品にしてはやや地味な印象。
それでも、王室の内情をここまで描けたというのは王室がオープンな証しなのかな。

アルバート王子は、幼少期の厳しい躾のプレッシャーで吃音を発症。
吃音って、先天的なものではないんだって。
長じるにつけ、人前で話さなければならない機会が増えて来たが、
失敗を重ね、途方に暮れる日々。

父ジョージ5世が逝去、兄がバツ2のアメリカ人女性との結婚を選んで退位した為、
アルバートがジョージ6世として王位に就かなければならなくなった。
時は第2次世界大戦前夜。
国民に向けてラジオの生放送で参戦の演説をしなければならない。
吃音を治療する為に雇った言語療法士ローグとの友情関係が主軸として描かれる。

アルバートとしては、国民に語りかけてこその統治者との思いがあり、
上手く話せない自分はその地位にある資格が無いと落ち込んでいたが、
ローグの助けを得て演説を乗り切った事で、王としての自信と自覚に目覚める。

心優しいが上手く話せないアルバートと、
邪悪だが演説の天才ヒトラーとの、両統治者の対比が効いてる。

主演のコリン・ファースは英国人ながら、今作でアカデミー賞に輝いた訳だけど、
ここでも結局、やっぱり主演男優賞は病気ものが強いと証明されてしまったね。
主演の第1候補はヒュー・グラントで、コリン・ファースは3番手だったんだって。
このストーリーにはコリン・ファースの方が合ってたね。

大の大人が吃音を直す訓練をするのが中心の話なんで、
展開は地味で、よくこの作品がアカデミー賞獲ったなぁ、と思わなくも無い。
英国王室に対するアメリカ人の憧憬もあるのかな。

ただ、名作には名タイトルありき、で、
この短いタイトルだけで作品の全体像が浮かんでくるというのは素晴らしい。
それだけメインテーマがしっかりしているって事だろう。
作家として、製作者として、そう言う作品に出会える幸運は限られている。
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