忍者ブログ
マンガ家Mの日常
今月からBSで始まったアメリカの法廷サスペンスドラマ。
タイトルは原題を直訳した形で、かなり衝撃的。
製作は「グレイズ・アナトミー」等のションダ・ライムズ。
かなり冒険してきたね。

まだ始まったばかりなんで全体像は分からないんだけど、
主人公は大学で法律の講義を持つ冷徹な敏腕女性弁護士、キーティング教授。
事務所の二人のスタッフに加え、毎年優秀な学生数名を研修がてら雇って
実際の事件の弁護に当たる。
有罪確定と思われる被告を、様々な角度からの弁護で無罪に導いてしまう。

また、「ダメージ」と同じ手法を用いて、3ヶ月の時を行き来させて、
学生が関わったと見られる殺人事件の進展を小出しに見せる。
「ダメージ」程のクールさ、スマートさは感じられなくて、
無くても良いようなところだけど、ドラマとしてのサスペンス感は盛り上がる。
テーマにしろ手法にしろ、かなり「ダメージ」を意識してるんだな。

合間には勿論、ドロドロの不倫とか学生の恋愛とかも描かれる。

ピカレスクロマンと言った方が良いのかな。
キーティングの弁護のやり方は綺麗とは言えない。
証人の信頼性を貶めたり、警察の証拠に言いがかりをつけたり、
正攻法とは言い難い。
まぁ、実のところ、現実の法廷がそうなのかも。
事件自体では被告は無罪で正しいんだけど、実はかなりな悪人だったりして、
今回の殺人の容疑を晴らす為に、以前無罪判決を取った殺人事件で
実は自分が真犯人だった事を明かす等、かなり大胆な手法。
アメリカにはダブルジョパティの制度があって、
過去に一度裁かれた事件で再び裁かれる事は無い、その制度を悪用した弁護。
裁判で勝っても社会的信用性が落ちればその後の生活が厳しくなるんで、
現実ではやり辛いだろうけど。

ミシェル・オバマ夫人の人気にあやかってなのか、
ションダ・ライムズとしては「スキャンダル」に続いて
アフリカ系女性をヒロインに据えてきた。
映画はともかく、ドラマでアフリカ系の俳優が主人公になる場合、
ドラマ全体、もしくは「ビル・コスビー・ショー」みたいに家族全体が
アフリカ系だったりしたんだけど、
「スキャンダル」でも今作でも、まだ全体としては白人社会である中で、
地位とパワーのあるアフリカ系女性がボスになって白人を率いている。
キーティング教授の場合、愛人はアフリカ系男性なんだけど、夫は白人。

アフリカ系やアジア系のキャラクターを取り入れる事は以前からあったけど、
非白人を主人公に据えるのは、まだかなり冒険的だと思える。
ションダ・ライムズ、頑張ってる。
ドラマの出来自体に自信があるから出来るんだろう。

殺人事件と法廷ものの絡みはアメリカのお家芸。
期待したい。


PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック