子供の頃、かすかに、ほんの少しだけアニメを見たような記憶有り。

おぼろげにしか覚えてなくて、その後マンガが文庫サイズで発行されたので
それを買って、繰り返し読んでいた。
本はまだ持ってる。
新書サイズは出なかったのかな。

「外伝」を先に知って、こういうもんだと思っていたので、
後に「カムイ伝」本体を友人から借りて読んだ時は驚いた。
階級差別についての壮大なテーマが描かれた名作だけど、
子供が読むには難しいのと、リアルな劇画タッチで、残酷なシーンが怖くて、
やっぱり単純に「外伝」のカムイのカッコよさに憧れた。
「外伝」の方が、マンガらしい絵柄で、カムイも美しい。

忍者もののマンガやアニメは昔は多くあって、
「風のフジ丸」だとか「サスケ」だとかは再放送もあってよく見た記憶が有る。
でも「忍風カムイ外伝」の再放送は思い当たらなかった。

それがケーブルで時代劇専門チャンネルで再放送されるようになった。
以前プログラムガイドで見かけたのだけど、初回放送に間に合わず、
仕方無くやり過ごしていた。
それが再びの再放送で、頑張って録画。
ぼちぼち見ている。

色指定がシンプルで、画面がクリアで綺麗だった記憶が有る。
今見ても、すっきりしてクリアな感じで、
ひところのやたら濁った中間色の多いアニメより画面が綺麗。
アニメだけど、肝心の動きは限られていて、拙い印象は拭えない。
セル画の量が今とは全く違うんだろう。
でも、白土三平先生の画風を見事に生かして、イメージを広げている。
白土先生の絵そのものが、忍者の華やかな動きを表現するのに優れていたからか。

とにかく、カムイがアンニュイでセクシー。
あの単純な描線で、よくぞ、と思う。
白土先生の絵を忠実に再現する事にこだわりがあったんだろう。

まだ５話目までしか見ていないけど、ストーリーも原作を忠実に追っている。
なので、子供向けとは言えないくらい、渋いし、暗い。
白土先生の忍者マンガの人気が高かったから製作されたのだろうけど、
これが子供がTVを見る時間帯に放送されたなんてね。
まぁ、だからあんまり再放送されなかったんだろうけど。
当時のアニメって、決して子供だましでは無かった。

エンディングの歌詞は短いけど、これまた渋い。
おまけに、ナレーションが城達也。渋い。なんと贅沢。

「外伝」ではあるし、原作の方も何か結着がついて完結という訳では無いので、
おそらく、抜忍カムイの旅は続く、的な感じで終了するんだろう。
原作通りだからそうなんだけど、
昔のアニメって、一生懸命見てた割にはストーリーの結着の記憶が無い。
「フジ丸」はどうなったんだろう？
「魔法使いサリー」も「バビル２世」もどうなったのか知らない。
思い起こすとキリが無い。