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マンガ家Mの日常
ピエール・ルメートルの原作を映画化。
ストーリーについては、小説を読んだ時に書いたので、
ここではザックリと書きます。


第1次世界大戦末期、戦功を焦るプラデル中尉は、
本部からの戦闘中止の命令を無視して、部隊を戦わせる。
疲弊して戦闘を嫌がる兵士達を鼓舞すべく、
斥候の兵士2名がドイツ軍に殺されたかのように見せかけて、射殺した。
プラデルの行為に気づいたマイヤールとエドゥアールは命を狙われる。
エドゥアールは爆撃で土砂に埋もれるマイヤールを助け出すが、
自らは爆破で顎を失う大怪我を負った。
マイヤールは、命の恩人のエドゥアールを献身的に介護し、要望を聞く。

終戦後、2人はパリで同居生活を送るが、生活は厳しい。
画家を目指していたエドゥアールは、戦士の記念碑を作る詐欺で大金を稼ぐ。
宿敵プラデルが、大事な姉のマドレーヌと結婚したと知り、
マイヤールと協力して復讐を企てる。
プラデルが兵士の墓地の為の土地収用の詐欺を働いていたのを暴き、
マイヤールがプラデルを追い詰めると、
プラデルは墓穴に落ちて生き埋めになり、死ぬ。

大銀行の総裁で、厳格な父は、画家を目指すエドゥアールを軟弱と見て、
認めようとしなかったが、無事和解する。
エドゥアールは後遺症で既に身体が限界に来ていて、ホテルから投身自殺する。

マイヤールは恋人のポリーヌと、エドゥアールの友人の少女ルイーズと共に、
詐欺で得た大金を手にしてモロッコで暮らす。


「その女 アレックス」のような、クールなミステリー小説で
一気に世界に名を知らしめたルメートルの、やや趣の違う作品。
映画版は、時間の制約もあって、かなりエピソードを削っているけど、
話の流れは分かりやすく、綺麗に整っていた。
フランス風のエスプリの効いた映画に仕上がっていて、
小説とは少し違う雰囲気で楽しめた。
ただ、物足りなさは拭い切れず、こういうのって、長さ的には、
ドラマのミニシリーズとかの方が良かったのかな。

マイヤール役のアルベール・デュポンテルは、
監督、脚本、主演をこなす才人で、セザール賞にも多数名前を刻んでいる。
それは良いんだけど、
でも、映画として観るなら、
マイヤールはもう少しスター性のある美男子が良かったな。
敵役のプラデルも同様。
その辺に、フランス映画が、世界の主流からやや外れている面が出た。

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