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マンガ家Mの日常
ウィンブルドンの女子準決勝が終わった頃、
寝ようとしたら、外の深夜工事の騒音で寝付けず、映画を見る。

オランダのヒューマンタッチ・コメディ。
ギーアが経営する自動車修理工場は税金滞納で破産寸前。
仕事も少なくて、ベテラン従業員達とのらくらカードゲームと飲酒の日々。

新人従業員のエジプト人青年ユースは足を怪我する前はマラソン選手で、
ユニフォームに付ける広告費等で収入を得ていた。
ギーアは地元のロッテルダム・マラソンに皆で出場して広告収入を稼いで
滞納分の金額を賄おうと思い立つ。
ユースの叔父で中古車販売店の社長から、完走を条件に広告費の提供を得る。

ギーア、ニコ、レオ、キースの4人は
飲酒と不摂生で走るどころじゃない身体。
自分達が働く工場を救う為、ユースの指導を受けて6ヶ月間猛特訓。
紆余曲折あって、何とか完走出来る仕上がりにまで辿り着く。

ニコは隠れゲイで、スポーツ用品店の若い美青年店員と微妙な関係。
レオは子育てしながら、元娼婦の妻の非行に悩む。
キースは妻が厳格過ぎるクリスチャンで、日曜日の大会出場が危ぶまれる。

そして、ギーアは、食道癌で余命半年を宣告されていた。
もはや手術が出来る状態では無く、化学療法を蹴ってマラソンの練習に励む。
家族と従業員の為に工場を残してやりたい。

遂にロッテルダム・マラソンに出場。
4人で助け合い、ペースを作って完走を目指すが、3人がゴールした後
ギーアはゴール前わずか300mの地点で倒れ、病院に搬送され、
手術の甲斐無く、命を落とす。

チームメイトとなった3人とユースはギーアを車椅子に乗せ、
マラソンコースに連れて行って、一緒にゴールする。


シンプルな作りでほのかに笑える作品でした。
「ママはレスリング・クイーン」では中年女性達がいきなりプロレスに挑戦し、
オランダの中年男性達はいきなりマラソン。
どっちも冴えない中年4人組で、それぞれ事情を抱えているという点が共通する。
パターンかな、とも思うけど、しみじみとした気分で見られる。

それにしても、寂れた小さな工場でグダグダしてる
メタボで禿げ散らかしたおっさん達が主役とは。
ピアース・ブロスナンみたいなイケメンが出たら出たで、
こんな良い男が近場にいる訳無いじゃん、と文句を言いたくなるが、
イケメンがいなけりゃいないで、何の為の映画なの、と言いたくなる。
こ汚いおっさん達がどこまで愛らしく映るか、作品としてはそこが勝負だね。

アムステルダムの歓楽街の飾り窓のシーンがある。
他、卑猥なジョークを言いたがるおっさんがいたり、
レオの妻の浮気現場があったりで、
R15指定になってしまってるのが勿体無いかな。

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