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マンガ家Mの日常
中途半端に眠れない時間帯に、ぼんやり見られる映画を見る。

第70回ヴェネツィア国際映画祭で、
ドキュメンタリー映画として初めて金獅子賞を受賞した作品。

...だそうなんだけど、
正直なところ、どう応えるべきか、悩む。

ローマを取り巻く環状高速道路があって、
その周辺で暮らす人々の日常を描いたドキュメンタリーで、
特にこれといった中心的なテーマやドラマ的な流れは無い。
まばらな人々の情景が後半で集約されていくのかと期待していれば、
そういうサプライズも全く無い。
ひたすら、日常。

出演している人達が、俳優なのかな、と思える自然さでカメラに収まっているので、
監督やスタッフ達との信頼関係が強く築かれていたのだろう。

環状高速道路というモチーフが示すメタファーから、
邦題のように、人生の生々流転、輪廻転生のようなものを感じなくも無いけど、
どちらかといえば、バラバラの人生が実はどこかで繋がってるかもしれない
というイメージなのかな。
繋がっているようで、実は全く繋がっていない。

金獅子賞受賞作のラインナップを見ると、よく分からん作品が多いから、
表現形式における何らかの独自性が重視されるのかな。


こういう芸術作品が存在出来る、映画っていう媒体と、
遮二無二商業主義を追求するマンガ業界との、懐の差を思い知らされる。

まぁね、ドキュメンタリー作ってる人達って、お金じゃなくて、
むしろ、他で稼いだお金を作品に注ぎ込んでるくらいだったりするから、
商業主義とは別物だよね。

マンガも、個人でネット配信出来る時代になったんだから、
描きたいものを描いて発表すれば良いって事ね。

でもなぁ...、原稿料で食べていけないと、マンガ家になった実感が湧かないよな。


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