忍者ブログ
マンガ家Mの日常
息抜きに、柔らかめの映画を見る。
ウディ・アレン作品なので、ハズレは無いだろうと踏んで。

ローマを舞台に、4つの物語が並行して描かれる。
それぞれ独立していて、重なり合う事は無い。

所謂、ローマへのオマージュと言うヤツか、
観光名所が随所に出て来て、景色だけでも惹き付けられる、
特に私のようなイタリア好きには。
いつもの毒を含んだストーリー展開では無く、
4つとも可愛らしい物語で、ほんの僅かな教訓を感じさせる程度。
見る人、見るタイミングによっては、物足りなく感じてしまうかもしれないけど、
気持ちを休めたい時には丁度良い。

上から下まで、キャストが豪華。
ここ暫く出演を控えていたウディ・アレンも姿を見せたし、
観光客と現地イタリアの人々を描く形で、
アレック・ボールドウィンのようなアメリカ人俳優から、
ロベルト・ベニーニのような、イタリアそのものの俳優も出ている。
若手ではジェシー・アイゼンバーグやエレン・ペイジといった
ちょっとくせ者的な人達が出ている。
神経質っぽかったり、理屈っぽかったり、ウディ・アレンらしい演出。
僅かながら、キャロル・アルトがアレック・ボールドウィンの妻役で出演。

オルネラ・ムーティはともかく、
エンディングのクレジットで見つけたジュリアーノ・ジェンマは
先日亡くなった、あのジュリアーノ・ジェンマなのかしら。
検索して調べてみたら、やっぱりそうだった。
交通事故で亡くなったって言うのは知らなかった。今作が遺作だって。
撮影時、73歳くらいな筈だけど、さすがに美しい。

4つの物語のうち3つは、登場人物が道に迷った事から始まる。
でも、ローマって、迷う程難しくは無かったような。
道に迷って、愛に辿り着く? そう言うストーリー・プランなのかな。

ウディ・アレン演じるオペラ監督が、自分のIQは150〜160だと言うと、
妻が「ユーロではね。ドルならもっと低い。」と切り返すのには笑えた。
為替レートと引っ掛けたジョーク。
同時に、その頃ウディ・アレン作品がアメリカでは低調で、
欧州での評価が高かった事にも引っ掛けてる。

ローマに行ったからって、いきなりイケメンと恋に落ちる訳でも無いし、
現実はこんなには上手くはいかない。
それは重々承知しているけど、
もう一度ローマに行って夢に浸りたくなる。

PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック