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マンガ家Mの日常
ネタバレ注意。



大ヒットメーカー、ダン・ブラウンのラングドン教授シリーズ。
「天使と悪魔」「ダ・ヴィンチ・コード」より、若い頃を描いた作品の
ミニシリーズドラマ、全10話。


原作を読んだのはもう随分前なので、あらかた忘れてる。
それはそれとして...。
映画の大掛かりな印象があるので、どうしてもドラマ版は安価に見える。

まず、主人公であるラングドンを演じた俳優がどうにも魅力不足。
何故この俳優を配役したのだろう?
映画版のトム・ハンクスのレベルを期待してはいないとしても、
(個人的には、トム・ハンクスもラングドンのイメージとちょっと違う。)
顔が良くないし、知的に見えない。(吹き替えも良くない。)
そのせいなのか何なのか、出番も物足りない。
恋人キャサリンのサポート役状態。
おかげで、肝心の謎解きの部分も見所になっていない。

他の出演者にしても、どうしてもカリスマ性が乏しく、
原作のドラマチックな盛り上がりに貢献し切れていない。
今回はWOWOWの吹き替え版で見たのだけど、
ベテランの中田譲治や田中敦子も、妙に浮いていて、安っぽい印象。

原作の詳細を忘れてしまったので、ストーリー展開についての言及は難しいが、
全体として、謎解きの面白さよりも、
高名な父親への劣等感で自らを見失った息子の物語に終始している。
その方がTV視聴者受けするのかなぁ。
いい歳した家族のゴタゴタを見せられてもなぁ。

ドラマ版とは言え、建物の豪華さには見応えがある。
そこは流石。
全身タトゥーのマラークのヴィジュアルも冴えてる。

ところが、心身共に極限まで鍛えていたマラークだったのだけど、
最後は、キャサリンに背中から短剣でひと突きされて、あっさり絶命。
これまでのスリリングな展開は何だったんだろう?
キャサリンとザカリー(マラークの正体)は一応姉弟(兄妹?)だし、
学者さんで、ごく普通サイズの女性のキャサリンが、
頑健な男性をナイフひと突きで殺せるものか?

また、かなり大掛かりな闇を抱えている展開であるにも関わらず、
マラークはほぼ1人で全てやりこなしている。
ちょっと無理があるような?


色々引っ掛かりがあると、ストーリーの面白さにのめり込み難い。
せっかくの名作なので、もっとちゃんと作って欲しかった。
...それは、原作ファンの欲目かなぁ。
ジェフリー・ディーヴァーの「ボーン・コレクター」も、
(映画版はまだしも)ドラマ版は酷く残念な出来に終わってしまっていた。


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