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マンガ家Mの日常
見始めた別の映画がやや地味だったので、パリッとしたコメディに鞍替え。
でも、こちらもコメディっていう感じではなかった。

14歳のダンカンは、シングルマザーの母親と、
母親の恋人で同じくバツイチ子連れのトレントらとともに
夏のバカンスを過ごすべく、トレントの別荘のある海辺のリゾート地へ向かう。
別荘と言ってもそう華やかなもんでもなく、リゾートも庶民的な田舎町。

ダンカンはトレントとそりが合わず、トレントはチクチク嫌味ばかり言って来る。
別荘のお隣さんの女性もバツイチ子持ちで、人は良いが、ウザい。
ビーチへ行っても、地元のイケてる女の子達からはキモ悪がられるだけ。
どこにも行き場がない。

ある時カフェでパックマンのゲームをしている中年男オーウェンと知り合い、
オーウェンが働くプールレジャーランドでバイトする事になる。
最初はおどおどしていたが、お調子者のオーウェンのペースに乗せられて、
心身ともに徐々に解放されていく。
一つ年上のお隣のキュートなスザンナとも仲良くなる。

トレントはダンカンの母親と結婚を前提に付き合っていながら、
地元の女性と浮気していた。
ダンカンは母親が傷つくのを見過ごせない。
しかし、14歳では何が出来る訳でも無く、
言い合いの末「父親の元へ行く。」と言うと、トレントから
「父親にとっては邪魔者でしかない。」と指摘され、深く傷つくばかり。

気まずくなったので、一家は早めに引き上げる事にして帰り支度を始める。
途中でダンカンはレジャーランドに寄って、
オーウェンと共にウオータースライダーでの追い越しに挑戦し、喝采を浴びる。

ダンカンの溌剌とした姿を見た母親は、プライドを取り戻し、
横暴極まりないトレントと別れる決意をする。


少年の成長物語。
ごく中流のイカさない家庭の出来事で、派手さは無く、
前半は大人同士のグダグダがうっとおしい。
でも、そういうのを乗り越えて最後まで見ると、じんわりした感動がある。
大人になる一歩手前の14歳のやるせなさ。
原題の「The Way, Way Back」はそのままでは分かり難いけど、
「誰もが昔から辿ってきた道」という感じになるのかな。
町山さんの解説を読むと「ずっと、ずっと後ろ」って、そのままな感じの訳だった。

個人的には、地味なインドア派のオタクだったとしても
それはそれで極めれば個性として面白いから、
必ずしも社交的なアウトドア派にならなくても良いんじゃないかな、とは思った。
外向きが正しいっていうのはアメリカ的な価値観なのかな。

オーウェン役のサム・ロックウェルは渋目のキャリアの俳優。
ぼちぼち見かけるけど、スターの座にはあと一歩?

トレントの浮気相手の女性はアマンダ・ピート。
美貌で注目されてたけど、こちらもまだまだ?
と思っていたら、どうやら3人子供を産んで結婚生活が順調なようで、
俳優業にあまりこだわりが無いのかな。
だったら、その美貌をこっちによこせ!
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