忍者ブログ
マンガ家Mの日常
今作が何故退屈かって言うと、
登場人物達の心理的葛藤が描かれていないから。

多くの女性を相手にして来たグレイが、
何故おぼこい女子大生にああものめりこんだのか?
アナは従属的関係を積極的に受け入れたり、拒否したり、一貫性が無い。
二人の世界にはまりきっていて、周囲の人との関わりが無い。
グレイ程の男性であれば、アナを悩ませる女性の影がもっとあっても良い筈なのに。

ハーレクインの場合も、ヒロインが金目当ての女性に見られ無いように、
富豪男性の財力に魅力を感じるシーンはなるべく避ける。
アナもグレイの財力に対しての捉え方が中途半端。
でも、だからこそ、グレイの魅力が半減して見える。

エピソードにしても、どれもありきたりだし、不自然。
大企業のCEOであるグレイなら多忙を極めている筈なのに、
アナの為にダラダラと時間を費やしている。
普通に考えれば、仕事で忙しい男性に十分にかまってもらえ無い不満が募り、
そこにも何らかの心理的葛藤がある筈。

原作は所謂「マミー・ポルノ」とされているジャンルだそうで、ハーレクイン同様、
文学部を卒業して専業主婦になって暇してる女性が恋愛妄想を綴った作品。
それは良いんだけど、やはりプロとは言えないレベルに仕上がっている。
PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック