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マンガ家Mの日常
前の映画が不可思議系だったので、今度はイケメンが見たくて
クリスチャン・ベイル主演作に手を付けた。

山間部の小都市は製鉄所で支えられていたが、
中国からの安価な鉄に押されて、近々閉鎖になるらしい。
ラッセルは父の代から製鉄所で真面目に働いてきた。
弟のロドニーは製鉄所の仕事が嫌で従軍するが、
イラクへの4度の派遣で徐々に精神を蝕まれて行っていた。

ラッセルは飲酒運転による事故で人を死なせてしまい、服役する。
父親はその間に病気で他界。
恋人のリナは面会にも来ず、出所した時にはすでに他に恋人がいて妊娠していた。

ロドニーはギャンブルで借金を作り、返済の為に危険なストリートファイトに出る。
親玉のデグロートに従って最後は負けを演じるが、不評を買い殺される。
ラッセルは復讐すべくデグロートを探し当て、最後は街におびき出して射殺する。


う〜ん、色々残念な作品。
前半、状況説明的なエピソードが続くばかりで退屈。
主人公のラッセルは良い人なんだろうけど、主体性が無い。
自分から行動を仕掛けるという事が無いから、正直つまらない。

ロドニーがPTSDで闇の賭けファイトでボロボロになっていく様を見ると、
名作「ディアハンター」を想起させられるが、予想通りと言うか、
叔父と鹿狩りに行くシーンがあった。
ラッセルは鹿と目が合って引き金を引くのを止めるが、
同じライフルでデグロートを射殺する。
デグロートは街から隔絶された山地の奥の小さな集落のボスで、警察も手を出せず、
ロドニー殺害後はSWATが大挙して向かって来るが、それもかわしてしまう。
なのに、ど素人のラッセルに呼び出されてあっさり殺されてしまう。
何だか意味が分からない。

ラッセルは製鉄所の閉鎖によってやがては職を失う。
服役でサクッと恋人にも捨てられた。
服役がどれくらいの期間なのか分からないのだけど、
事故については逃げ隠れせず真摯に対応していたので、
恋人なら少しは理解してあげれば、と思うのだが、彼女は我慢のかけらも無い。
人生に積極的とは言えなかったラッセルが、弟の復讐にだけは真剣に取り組んだ、
と言う事になるのかな。

ロドニー役はケイシー・アフレック、デグロート役はウディ・ハレルソン、
他、サム・シェパード、ウィレム・デフォー、フォレスト・ウィテカー
と言った錚々たる顔ぶれが揃っているのだけど、
それでこの出来っていうのはどうしたもんかな。

パールジャムの「Release」の響きが良い。


追記/他の方のブログ等を少し拝見して...、
   映画の主題は、政府は国民を守ってくれないから、自分達でやるしかない、
   ってとこにあるらしいんだけど、
   そこまでのメッセージ性は感じられなかったな。
   ロドニーが帰還兵への待遇について憤るシーンはあったけどね、
   表現として直接的過ぎるんで、かえって気持ちに残らなかった。
   大統領選の映像がTVで映し出されるシーンがあって、
   ケネディ上院議員がオバマさんへの応援演説をしてるんだけど、
   その後のオバマ政権に対して批判的な意識があるっていう事は、
   この映画って、共和党のプロパガンダ?
   ラストは銃による制裁になってるあたりも、全米ライフル協会っぽい。
   そう考えると、益々う〜ん?な感じだなぁ。
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