ストーリー展開に特に目新しさは感じられない。
だからこそ、ロマン・デュリスの演技の説得力が光った。
エリート弁護士ポールは、妻サラと2人の子供と豪邸に暮らす。
しかし、夫婦関係は破綻寸前。
隣人のホームパーティに参加した時、
サラが自宅に置いていたのと同じ珍しい銘柄のワインを
売れない写真家グレゴワールが持って来ていて、サラの浮気が発覚。
サラは子供達を連れて実家に帰ってしまう。
ポールは写真家になる事を夢見ていた。
サラの不倫相手が下手な写真家のグレゴワールだという事も癪のたねだった。
ポールはグレゴワールに詰め寄り、揉み合った際に、
割れたワインボトルがグレゴワールの喉に突き刺さり、死なせてしまう。
遺体を処分し、偽のIDを作り、自らはヨット事故で死んだと見せかけ、
グレゴワールに成り代わって国外逃亡する。
大事にしていた写真の舞台となった東欧の小さな港町に辿り着き、
自由気ままに写真を撮る。
酒場で知り合った男性バルトロメが、新聞社の主筆で、
ポールの写真を記者に紹介すると、採用され、注目を集めるようになる。
ギャラリーで個展が開催され、一時成功の喜びを味わうが、
オーナーから今後の展覧会の宣伝の為にポール本人に姿を出すよう求められ、
やむなく、失踪する。
闇で金を支払って、南米行きのタンカーに乗船。
夜中に騒ぎを聞きつけて甲板に出ると、
船員達が密航者達を海に投げ捨てる現場を目撃し、慌てて写真を撮る。
ポール自身も海に投げ捨てられるが、もう1人の密航者を助け、
2人で無事救出される。
ポールはその男性にフィルムを預け、写真を公開してもらい、
再び、姿を消す。
ストーリーは2段構成のような感じ。
テーマを重んじるのであれば、前段の不倫云々に関してはもっと手早く進めて、
後段の逃亡劇に重心を置いた方が良かったような気もする。
妻との関係の破綻の原因が何なのか、少し分かり難い。
ポールは写真家を志しながらも、生活の為に弁護士の道に進み、
そうしたポールのモヤモヤが、妻にはプレッシャーとなっていたのだろうか。
こんな良い夫を捨てる妻の気持ちが分からん。
逃亡して、写真家になるポールは、水を得た魚のように生気を取り戻す。
しかし、正体を明かす事が出来ないジレンマと、
愛する子供達に会えない寂しさに苦しむ。
乗って来た車を処分しようと焼き払う際に、子供達の写真を中に置き忘れ、
慌てて取りに戻ろうとするが、間に合わず、
唯一の思い出さえも失ってしまう瞬間が哀しい。
様々な場面で、ロマン・デュリスの表情が観客の心に響く。
原作小説のタイトルでもある「ビッグ・ピクチャー」は、
人生の全体像のような意味合い。
タンカーに乗船する事を選んだポールは、まさに人生の荒波に漕ぎ出す。
人ひとりの命を奪ってしまった自責の念が、
溺れかける青年を必死で助ける事で、
僅かながらでも罪を償おうとさせたのだろう。
去り際の明るい表情が、ポールの今後の人生での救いを予感させる。
だからこそ、ロマン・デュリスの演技の説得力が光った。
エリート弁護士ポールは、妻サラと2人の子供と豪邸に暮らす。
しかし、夫婦関係は破綻寸前。
隣人のホームパーティに参加した時、
サラが自宅に置いていたのと同じ珍しい銘柄のワインを
売れない写真家グレゴワールが持って来ていて、サラの浮気が発覚。
サラは子供達を連れて実家に帰ってしまう。
ポールは写真家になる事を夢見ていた。
サラの不倫相手が下手な写真家のグレゴワールだという事も癪のたねだった。
ポールはグレゴワールに詰め寄り、揉み合った際に、
割れたワインボトルがグレゴワールの喉に突き刺さり、死なせてしまう。
遺体を処分し、偽のIDを作り、自らはヨット事故で死んだと見せかけ、
グレゴワールに成り代わって国外逃亡する。
大事にしていた写真の舞台となった東欧の小さな港町に辿り着き、
自由気ままに写真を撮る。
酒場で知り合った男性バルトロメが、新聞社の主筆で、
ポールの写真を記者に紹介すると、採用され、注目を集めるようになる。
ギャラリーで個展が開催され、一時成功の喜びを味わうが、
オーナーから今後の展覧会の宣伝の為にポール本人に姿を出すよう求められ、
やむなく、失踪する。
闇で金を支払って、南米行きのタンカーに乗船。
夜中に騒ぎを聞きつけて甲板に出ると、
船員達が密航者達を海に投げ捨てる現場を目撃し、慌てて写真を撮る。
ポール自身も海に投げ捨てられるが、もう1人の密航者を助け、
2人で無事救出される。
ポールはその男性にフィルムを預け、写真を公開してもらい、
再び、姿を消す。
ストーリーは2段構成のような感じ。
テーマを重んじるのであれば、前段の不倫云々に関してはもっと手早く進めて、
後段の逃亡劇に重心を置いた方が良かったような気もする。
妻との関係の破綻の原因が何なのか、少し分かり難い。
ポールは写真家を志しながらも、生活の為に弁護士の道に進み、
そうしたポールのモヤモヤが、妻にはプレッシャーとなっていたのだろうか。
こんな良い夫を捨てる妻の気持ちが分からん。
逃亡して、写真家になるポールは、水を得た魚のように生気を取り戻す。
しかし、正体を明かす事が出来ないジレンマと、
愛する子供達に会えない寂しさに苦しむ。
乗って来た車を処分しようと焼き払う際に、子供達の写真を中に置き忘れ、
慌てて取りに戻ろうとするが、間に合わず、
唯一の思い出さえも失ってしまう瞬間が哀しい。
様々な場面で、ロマン・デュリスの表情が観客の心に響く。
原作小説のタイトルでもある「ビッグ・ピクチャー」は、
人生の全体像のような意味合い。
タンカーに乗船する事を選んだポールは、まさに人生の荒波に漕ぎ出す。
人ひとりの命を奪ってしまった自責の念が、
溺れかける青年を必死で助ける事で、
僅かながらでも罪を償おうとさせたのだろう。
去り際の明るい表情が、ポールの今後の人生での救いを予感させる。
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