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マンガ家Mの日常
アメリカの小説をフランスでミニシリーズドラマ化した。

医師のアリスは夫ロランと生まれて6ヶ月になる娘タラと幸せに暮らしていた。
ある日タラの世話をしているところを不意に背中から撃たれ、
1週間の昏睡状態から覚めて知らされたのは、夫ロランもまた射殺されていたのと、
娘のタラが行方不明になったという悲劇だった。

間も無く、タラの誘拐犯から身代金請求の連絡が来る。
ホテル経営をする裕福なロランの両親に相談して、
100万ユーロの大金を用意する。
警察の知るところとなり、犯人追跡が始まるが、まんまとかわされ、
犯人は身代金だけ奪って逃走する。タラは戻らなかった。

警察の捜査は1年程で打ち切られたが、アリスは個人で捜索を続けていた。
2年後、再び誘拐犯から身代金の要求が来る。
アリスは元彼のリシャールの協力を得て、独自に捜索にあたるが、
またしても誘拐犯に逃げられ、強引な捜索で逆にアリスが警察に逮捕されてしまう。

警察の目を盗んで逃げ出し、リシャールとともに捜索を続けると、
誘拐犯と人身売買の組織との繋がりが浮上する。

しかし、真実は意外なところに埋もれていた。
アリスを撃ったのは、アリスとリシャールの浮気を疑ったロランだった。
ロランは実の父親から性的虐待を受けた過去があり、
リシャールがアリスに送った留守電を聞いてしまった事から精神的に不安定になり、
アリスが自分を見捨てるのではないかという恐怖から、
衝動的にアリスを撃ってしまったのだった。
隣人で友人の弁護士バルテルが目撃し、タラを連れて逃げようとするロランと
もみ合っているうちにロランを撃ち殺してしまった。
アリスが亡くなったと思ったバルテルは
タラがロランの両親に引き取られる事を避ける為に、
知人の弁護士に頼んで、タラを養子縁組に出してしまった。

バルテルはアリスに養子縁組先の住所を知らせる。
優しい養父母の元で幸せに暮らすタラの姿を見て、アリスは身を引く覚悟をしたが、
リシャールの計らいで、養父母と話し合い、一緒にタラを育てる事になった。


誘拐犯と思われたのが、実はただのユスリで、
東欧の貧しい女性に代理出産をさせては子供を養子として売っていて、
弁護士と繋がりがあった事から、事件が複雑になって来る。
各人物の設定がそれぞれ重い。
元の小説はかなりな長編になるんだろうか。

誘拐犯とアリスのヤク中の妹との繋がり等、やや説明不足な部分もある。
ドラマの時間の制約もあるし、細かくエピソードを追っていたら
物語の中心が分かり難くなってしまうから、敢えてザックリ切り捨てたのかな。

誘拐犯一味のサイコ女は一応逮捕されたけど、その後の処分が曖昧。
アリスに対して復讐の言葉を残してたのに、大丈夫なのかなぁ?
ついでに言えば、犯人グループの男二人の風貌が似てたんで
ちょっと分かり難かった。

バルテルがロランを撃ち殺したのは過失だったとしても、
養子縁組をしていた弁護士を殺したのはバレないままで、お咎め無しになってる。
後、ロランの両親がホテルを売却してまでして工面した身代金はどうなった?
誘拐犯を装った犯人が使い切っちゃったから、全く弁償されず?

15年前、突然当時の恋人だったアリスの前から姿を消したリシャールは
実は政府の秘密諜報部員だった。
満身創痍になりながらもアリスの捜索を手伝うのだけど、
真実が明るみになってみれば、
リシャールが未練たらしい留守電を送った事が事件の発端。おいおい。

このドラマの状態だけからは、あちこち突っ込みどころはありそう。
とは言え、ヒロインのアリスが知性派で行動的で、
めそめそして全部男性に助けてもらうばかりというのでは無いところが
見ていて好感持てるよね。
ちらっと検索してみると、原作では女性ではなく、
マークという男性医師が主人公になってる。
だとすると、設定とか色々かなり違ってるのかな。

それにつけても、パリの警察ってあっさり犯人を見失ったり、役に立たな過ぎ。
アリスの邪魔ばっかりしてるようにしか見えない。

エッフェル塔、シャイヨー宮等、パリの光景にちょっとホロっと来る。
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