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マンガ家Mの日常
こちらも法廷ミステリー映画。
実話が元になっているそうです。


NYタイムスの敏腕記者フィンケルは、記事の演出効果を狙い、一部捏造。
上司の知るところとなり、解雇されてしまった。

メキシコでは、フィンケルの名を騙った男ロンゴが逮捕される。
ロンゴは妻と3人の子供を殺害した容疑で収監された。

フィンケルは故郷の田舎町で恋人のジルと暮らし始めるが、
捏造記事で信用失墜した為、記者としての職を得る事が出来ず、焦りが募る。
そこへ、ロンゴの事件を知らされ、独占取材の機会を得る。
ロンゴはフィンケルの記事のファンで、生い立ちから克明に記した原稿を渡す。
フィンケルは大手出版社の契約を得て、本として出版する方向で動く。

取材の為の面会を重ね、フィンケルはロンゴと事件にのめり込んでいく。
やがて裁判が始まると、ロンゴは、妻と娘一人の殺害は認めながらも、
全ては妻の精神不安による暴力に原因があると言い出す。
フィンケルはロンゴがまだ何か隠しているように感じられてきた。

裁判では、事件の物証や目撃者の証言から、
ロンゴが家族4人を殺害したものとして、有罪が確定する。
悪びれる素振りも見せないロンゴはフィンケルに合図を送る。
自分達は通じ合う同類なのか。


実話が元になっているという事から、派手さには欠ける。
フィンケルとロンゴの共感や自己投影について、
心理学的に説明出来ると良いんだけど、私にはそこまでの知識が無い。
二重否定が心理描写のキーワードになっている。

フィンケル役のジョナ・ヒル、ロンゴ役のジェームズ・フランコは
それぞれ魅力的に演じていた。
とは言え、ジェームズ・フランコの演技はやや単純化されていたように思える。
ロンゴの精神の闇を描くならば、
抑える部分、強烈に示す部分、フィンケルや映画の観客を騙す部分、
或いは、ロンゴ自身が創作を事実のように思い込もうとしている部分等が、
もっと巧みに使い分けられると良かったように思う。


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