ネタバレ注意
アカデミー賞、主演女優賞、助演男優賞に輝く話題作。
ミズーリ州の田舎町エビング。
ミルドレッドは車で走行中、使われていない3枚のビルボードを見て、
個人広告を出す事を思いつく。
数ヶ月前、娘のアンジェラがレイプされ、焼き殺されると言う
残虐な事件が起きたが、警察の捜査は進展が見られず、
署長のウィロビーの責任を問う内容だった。
人格者のウィロビー署長は末期の膵臓癌で余命数ヶ月と宣告されており、
警察官もミルドレッドもそれを知っていた。
ミルドレッドに同情的な人もいるが、広告はやり過ぎだとして、
町の住人や警察官達からも嫌がらせを受ける事となった。
ウィロビーは家族と休日を過ごした夜、自殺する。
妻と幼い娘達に闘病の苦しみを見せたくなかった。
ミルドレッドには匿名でビルボード使用料1ヶ月分を提供する。
暴力的で評判の悪い警察官ディクソンは特にウィロビーを慕っており、
ビルボード設置会社の若い社長レッドに暴行を加え、2回の窓から投げ落とし、
半死半生の怪我を負わせる。
同じ頃、何者かにビルボードが燃やされてしまい、
ミルドレッドは警察署に火炎瓶を投げ込む。
あらかじめ警察署に電話して誰も出ない事を確認し、無人だと思っていたが、
ディクソンがイヤホンを着けて音楽を聴きながら、
ウィロビーからの遺書を読んでいた為、電話に気づかず、
火災に気付くのも遅れて、逃げ遅れ、全身に大火傷を負う。
ディクソンは偶然レッドと同じ病室に入院し、謝罪して和解する。
ウィロビーの遺書に書かれていた、自分を見守ってくれていた言葉にも
深く感銘を受けていた。
退院後、一人でバーにいると、
隣の席の男達が、レイプの自慢話を始めた。
ディクソンはワザと喧嘩をふっかけて、男の顔を引っ掻き、DNAを入手する。
直ぐに鑑定が行われたが、DNAはアンジェラ殺害犯とは別物だった。
ディクソンはミルドレッドに鑑定結果を告げる。
その男もアンジェラ殺害犯と同様に罪深いとして、
2人でその男を始末しに向かう。
おそらくノーメイクで、フランシス・マクドーマンドが
田舎町の頑固な中年女性をがっちりと演じた。
「ファーゴ」の頃からの活躍を見れば、当然の実力。
それよりも、ディクソン役のサム・ロックウェルが、
複雑な人間性を演じたのが光った。
ディクソンが暴力的で差別主義者なのは、自分自身がゲイである事を悩み、
隠していた事に起因する。
母親とウィロビーだけが気付いていた。
一見粗暴で無学な母親は、何があっても息子を守り通す事を誓い、
ウィロビーもディクソンの隠れた正義感に目を向けていた。
映画が始まって直ぐに、話の展開が予測つかない。
アンジェラ殺害犯の捜査は進展しないまま、結果、犯人は見つからない。
捜査ではなく、ミルドレッドを含め、内なる怒りにどう対処するかがテーマ。
複雑な人間性が多数、バランス良く配置され、描かれている。
別人のレイプ男を殺しに行って、
果たしてそれで気持ちが収まるのかどうかは分からないけど。
やはりそこも、映画のストーリーと同様で、
重要なのは犯人逮捕ではなく、気持ちの整理の問題なのかな。
町山智浩さんの解説を読むと、
ビルボードの意味するところは、人間性と同様に、
目に見えている表側と、隠れた裏側の違いにある、という事。
アカデミー賞、主演女優賞、助演男優賞に輝く話題作。
ミズーリ州の田舎町エビング。
ミルドレッドは車で走行中、使われていない3枚のビルボードを見て、
個人広告を出す事を思いつく。
数ヶ月前、娘のアンジェラがレイプされ、焼き殺されると言う
残虐な事件が起きたが、警察の捜査は進展が見られず、
署長のウィロビーの責任を問う内容だった。
人格者のウィロビー署長は末期の膵臓癌で余命数ヶ月と宣告されており、
警察官もミルドレッドもそれを知っていた。
ミルドレッドに同情的な人もいるが、広告はやり過ぎだとして、
町の住人や警察官達からも嫌がらせを受ける事となった。
ウィロビーは家族と休日を過ごした夜、自殺する。
妻と幼い娘達に闘病の苦しみを見せたくなかった。
ミルドレッドには匿名でビルボード使用料1ヶ月分を提供する。
暴力的で評判の悪い警察官ディクソンは特にウィロビーを慕っており、
ビルボード設置会社の若い社長レッドに暴行を加え、2回の窓から投げ落とし、
半死半生の怪我を負わせる。
同じ頃、何者かにビルボードが燃やされてしまい、
ミルドレッドは警察署に火炎瓶を投げ込む。
あらかじめ警察署に電話して誰も出ない事を確認し、無人だと思っていたが、
ディクソンがイヤホンを着けて音楽を聴きながら、
ウィロビーからの遺書を読んでいた為、電話に気づかず、
火災に気付くのも遅れて、逃げ遅れ、全身に大火傷を負う。
ディクソンは偶然レッドと同じ病室に入院し、謝罪して和解する。
ウィロビーの遺書に書かれていた、自分を見守ってくれていた言葉にも
深く感銘を受けていた。
退院後、一人でバーにいると、
隣の席の男達が、レイプの自慢話を始めた。
ディクソンはワザと喧嘩をふっかけて、男の顔を引っ掻き、DNAを入手する。
直ぐに鑑定が行われたが、DNAはアンジェラ殺害犯とは別物だった。
ディクソンはミルドレッドに鑑定結果を告げる。
その男もアンジェラ殺害犯と同様に罪深いとして、
2人でその男を始末しに向かう。
おそらくノーメイクで、フランシス・マクドーマンドが
田舎町の頑固な中年女性をがっちりと演じた。
「ファーゴ」の頃からの活躍を見れば、当然の実力。
それよりも、ディクソン役のサム・ロックウェルが、
複雑な人間性を演じたのが光った。
ディクソンが暴力的で差別主義者なのは、自分自身がゲイである事を悩み、
隠していた事に起因する。
母親とウィロビーだけが気付いていた。
一見粗暴で無学な母親は、何があっても息子を守り通す事を誓い、
ウィロビーもディクソンの隠れた正義感に目を向けていた。
映画が始まって直ぐに、話の展開が予測つかない。
アンジェラ殺害犯の捜査は進展しないまま、結果、犯人は見つからない。
捜査ではなく、ミルドレッドを含め、内なる怒りにどう対処するかがテーマ。
複雑な人間性が多数、バランス良く配置され、描かれている。
別人のレイプ男を殺しに行って、
果たしてそれで気持ちが収まるのかどうかは分からないけど。
やはりそこも、映画のストーリーと同様で、
重要なのは犯人逮捕ではなく、気持ちの整理の問題なのかな。
町山智浩さんの解説を読むと、
ビルボードの意味するところは、人間性と同様に、
目に見えている表側と、隠れた裏側の違いにある、という事。
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