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マンガ家Mの日常
冒頭、一家の朝食のシーン。
母親が料理しているが、調理器具や食器の音がやたらガチャガチャとうるさい。
ポーラ以外の3人は聾唖者なので、そうした雑音は気にならないから、
音、立て放題。

クリニックのシーンでは、母親が膣炎で性生活に支障が出た両親が、
赤裸々に性生活の話をしていて、
それをポーラが事細かに、淡々と、医師に手話通訳をしている。
きっと、今に始まった事ではないのだろう。

そうした、日常的なシーンが上手い。

聾唖である事で、誰も人生が不利だとは思っていない。

ところが、大事な娘のポーラが、選りに選って音楽の道を志す。
理解してやれない、応援もしてやれない、分かり合えない。
寂しいよね。
(思えば、医師だった両親とは全く違う、絵画やマンガの道に進んだ自分がいる。)

聾唖者の一家、ヤングケアラーのポーラ。
ただし、そうした事は一家にとっては問題ではなく、
家族の絆が最大の関心事。
それ故、我々鑑賞者も共感できる。

派手さは無いが、感受性豊かな作品。
これを何故僅か10年後にハリウッドはリメイクしなければならなかったのか?
ハリウッドは、ハリウッドのスタッフや俳優を使った映画でなければ
観客の関心を得られないのか?

果たして、「コーダ」は、
リメイクしてアカデミー賞作品賞を獲る意味のある作品なのか?
録画してあるので、近々観たい。
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