忍者ブログ
マンガ家Mの日常
東から風が吹いて、霧がかかると、何か素敵な事が起こる予感がする。
by「メリー・ポピンズ」

突然の台風による気圧の急激な変化で頭痛がする。
byたまいまきこ

頭の芯がズキズキするような感覚に襲われ、半分寝て過ごす。シンドイ。
ゆったり見られる映画を選択。


ディズニー不朽の名作となった映画「メリー・ポピンズ」誕生秘話。
ウォルト・ディズニーはある日幼い娘達が大はしゃぎで「メリー・ポピンズ」を
読んでいる姿を見て、映画化を決意。
しかし作者のトラヴァース夫人は申し出を固辞し続けた。
映画化は娘達との約束だからと、20年経っても諦めないウォルト。
トラヴァース夫人は高齢になって創作意欲が減退し、経済的困窮に陥りかけ、
マネージャーの説得を飲んで、ついに映画化の申し出を受ける。

しかし、脚本に納得が行かなければ契約書にはサインしない、と、
ハリウッドのスタジオに出向いて、脚本家達に混じって喧々諤々を繰り広げる。
ばばあのこだわり、半端ねえ。
証拠にしろとばかりに議論の模様一部始終をテープに録音させている。
脚本の一文一文、全てに噛み付いている。恐ろしい。
人柄の良いウォルトも閉口している。

「メリー・ポピンズ」はトラヴァース夫人がオーストラリアで暮らした子供時代の
家族の思い出を描いた作品だった。
銀行家バンクス氏は、合わない銀行の仕事で疲弊してアルコール依存症になり
若くして他界した父親を投影させた登場人物だった為、
初期設定でバンクス氏が冷酷に描かれた事に苦しんでいた。
ウォルトは事情を知り、思い出を汚さぬ事を誓う。
原題は「Saving Mr.Banks」。


名作の誕生秘話としては重要な作品と言えるのだけど、
正直なところ、映画としてはイマイチな感じ。
ここでも何故かカットバック手法が頻繁に使われて、うっとおしい。
映画の脚本でモメる現在と、オーストラリアでの子供時代が
やたら短いシーンでボンボン入れ替わる。
個人的にはもう、この手のやり方には飽き飽きしている。
結局、どっちの時代のエピソードも中途半端で感動が薄い。
どっちつかずで、どちらにも重心を置く事が出来なかったとしか見られない。

ウォルト役のトム・ハンクスは自然で良かったが、
トラヴァース夫人役のエマ・トンプソンは、やや作り過ぎな感があった。
役柄に対してまだ若いから無理があったのかな。

そして、トラヴァース夫人の父親役がコリン・ファレル。
どうしたんだ!? 好感度上げようとしてるのか? 人生で何があった???
ディズニー映画に出られるタマじゃ無いだろう。

原作改変について別に書いている途中だったので、
トラヴァース夫人の妥協を許さない姿勢には感銘を受ける面も多い。
でも、頑固が過ぎて、チャイニーズシアターでのプレミア上映会の招待券を
ウォルトは送ってくれなかったんだって。それはちょっと酷い。
いやはや、作家は辛いね。

PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック