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マンガ家Mの日常
ネットでフラッと目にしたマンガ数ページの画像なので、詳細は分からないけど、
主人公である母親が元美大生で、その息子が美大を受験したいと言い出した、という設定。
ご本人の体験談なのかな。

ただ、いくらか誤解を招きかねない部分もある。

「美大は医学部の次に学費が高い。」って、
これは、具体的に、どの美大のどの学部の事なのだろう?

私の学生時代と今とでは、勿論色々状況は変わっているだろうけど、
当時、私が通った美術学部油画科の学費は一般的な私大(医学部以外)の1/4程度だった。
画材等にそれなりのお金は必要になるが、
それは一般大学でも様々な教材が必要になるのと同じ。
医学部では最先端技術を学ぶべく、高度な機材の導入が必須で、その費用が莫大。
でも、油画はお金かけたら才能が開花するとかいう世界ではないし、
必要な画材なんて、ゴッホの時代と大して変わらない。
一体、何を根拠に、学費が高いと言われるのだろう?
コンピューターグラフィック?

受験は、油画科の競争率が最も高く、多浪も多かった。
しかし、3、4浪が限界で、浪人を重ねると、絵が受験用に固まってしまって良くない。
6、7浪という学生もいた(記憶にある中では、8浪が最高かな。)けれど、
そういう人達は他の大学に入学して、その後希望の美大の学部を受験し直すというケース。

いずれにしても、油画や彫刻といった純粋芸術の世界では、
制作だけで食べて行けるのは100年に1人の天才のみ。
大体は、教職や実家の家業と並行して制作に励んでいる。
それも、かなり優秀な人達に限られる。
そして、何よりも、制作を続ける気力が大事。
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