忍者ブログ
マンガ家Mの日常
12月上旬から、喪中欠礼の葉書がちらほらと舞い込む。
大体はご高齢の親御さんの訃報で、
天寿を全うされたのなら、それはそれで安らかで良い人生だったと思う。

今年は1枚、友人のご夫君の訃報が来た。
友人とは特に日常的なやり取りはしていなかったので、詳細は知らない。

高校時代の友人で、優秀な女子学生がひしめく中でも、特に優秀で、
人間的にも根っこがしっかりして落ち着いていて、私の個人的な見方では、
リーダーになってもらいたいと信じるに足る女性の1人。

法律家を志し、国立大学の法学部に進み、卒業後に司法試験に合格。
研修ではトップクラスの成績と、その人望から、指導教官から、裁判官になるよう薦められた。 
彼女の適職だと思った。

しかし、その後間も無く、
地方の大都市の弁護士事務所に就職したと伝えられた。
えっ?
裁判官も弁護士も、それぞれの役割りがあり、それぞれの立場で人助けをする。
でも、現行の司法制度の中では、裁判官の方が社会への影響力があるように思えたので、
彼女には裁判官の道を選んで欲しかった。
そして、東京でもなく、地元福岡でもなく、何故その都市?

更にその後間も無く伝えられたところによると、
研修で素敵な男性と巡り合い、結婚の約束をして、
その方の地元に移り住む事を決意したと。
後年、ご夫婦で法律事務所を開業。
地元に貢献している。

裁判官になるよう薦められた事を私に話していたくらいだから、
彼女自身、裁判官への道を選択肢として強く意識していたと推察する。
でも、彼女にも彼女個人の人生があり、
お相手の方は、見送るのが困難な程、素敵な方だったのだろう。
結婚式でチラッとお目にかかっただけだけど、
すらりとした長身が素敵で、穏やかな雰囲気の男性だった。
ストレートで司法試験に合格されたくらいだから、超優秀なのも間違い無い。
何より、当時の流行のアイドル系の可愛い(だけの)女性ではなく、
彼女を選んだ目に人間性の確かさがある。
文句の付けようが無い。

ご夫婦で弁護士事務所を経営され、お嬢さんも優秀な成績で弁護士に。
彼女が歩んだ人生、信念、努力の過程を尊敬する。

ところが、
ご夫君の若くしてのご逝去。
日々の激務が身体の奥を痛めつけていたのだろうか。

長くはなかったとしても、彼女と一緒に、最大の幸福な人生を送られたと信じる。

彼女はお嬢さんと共に、今後も法律の世界で活躍されるだろう。
PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック