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マンガ家Mの日常
ケヴィンの方に話が流れる前に、書いておかなければならない事がある。

万が一にも、このブログを早い頃から読み続けて下さっている方がおられれば、
もしかしてご記憶かもしれないけれど、
3年程前まで、フィリップというフランス系アメリカ人と付き合っていた。
その話をしばらく書き綴っていたのだけれど、
忙しい時期等もあって、最後の最後を締めくくらずにいた。
ここで一旦きちんと締めくくりたい。


フィリップとの破綻の原因は、私が彼のペースに合わせられなかった事にある。

当時ハーレクインの仕事が主体で、このブログで何度も愚痴った通り、
とにかく仕事がハードな割に原稿料が低いし、単行本の印税は雀の涙も干上がる程。
ジワジワと貯金が減り、身体はガタガタ。
色々な意味で限界に近かった。
フィリップがハワイ旅行に誘ってくれても、
身体がキツくて行くのが嫌だと思える程。
オアフまでの往復の航空券代は自分持ちだけど、
その後の移動やホテル代等々、全て彼持ちで、こんな優雅な旅は無い。
ハワイに行くのが嫌だなんて、普通じゃ無い。

そのほかの場面でも、常に活力に満ちたフィリップと、ズレが生じていた。
一方で、フィリップは健康オタクで、
食事やサプリメントの影響でやや興奮状態のような場面もあった。
また、お嬢さんの遺伝性の精神疾患を考えると、
フィリップ自身にも少なからずその要素があったのでは無いかと思える。


こうしたプライバシーについては以前も書くのを躊躇われたけれど、
日本とアメリカという距離が一定のガードの役割を果たしてくれるので、
今回、フィリップ本人の状態まで触れる事にした。


いずれにせよ、フィリップにとって、私は不十分だったという事に他ならない。


そして、何故今更の如くフィリップについて書いたか。


一つには、ケヴィンとの比較対象としての役割。
何人かと付き合えば、誰しも内心で比較はするでしょう。


そして、もう一つ。
これには私自身驚かされた。

今年の1月下旬、
フィリップからメールとFacebookのリクエストが来た。

別れて3年も経って、その間どちらからも何も連絡を取る事は無かったのに、
一体どういう風の吹き回しというものなのか?

メールは、ざっくりと過去を謝罪する内容だった。
さすがに、やり直したいとまでは書いていない。
謝罪は謝罪として良いのだけれど、
なんとなく、書いてある事が何かの更生プログラムのような感じだし、
謝罪する自分に酔っているような感じがして、
単純には受け止められなかった。

また、Facebookのページは、お嬢さんの名前での登録になっていた。
お嬢さんの人生を何処かに残してあげたい親心だとは思う。
でも、リクエストを承認するなら、やはり本人名義でなければと思う。


何をどう返事すべきか、何も返事しないでおくべきか、迷っていた。

男性の友人に薄っすらと相談したところ、
「相手の男性は自分の都合で動いている気がする。」と言われ、
その人の話が全てでは無いにしろ、なんとなく腑に落ちる感じがあった。

フィリップとは2度別れて、
万が一3度目付き合ったとしても、将来が見えて来ない。
もう終わった話なのだと納得していた。

それでも、返信だけはするべきか、迷ったまま、
忙しさに紛れて、半年が過ぎてしまった。


思わぬ形で名前をブログにあげる事になってしまった。


それであれば、やはり、落ち着いたら何らかの返信をしようか。
でも、落ち着いたら、というのは何時の事なのか。


ケヴィンとの付き合いの中でのイライラで、
フィリップとの思い出に慰めを見出そうとする弱い自分がいる。


自分は、誰にとっても十分な存在では無い事、
バツイチのどの男性にとっても、新しいGFは、
重要な事のリストの下段に位置するという事実を突きつけられている。


恋愛を楽しいと思えた事がないのは、恋愛体質じゃないからか。

それが本物の恋愛ではないからか?


(この項目、一旦終了。)

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