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マンガ家Mの日常
それは些細な事だろうけど、
全ては些細な事から始まる。

先日、知人同士10名ほど集まって、気軽なホームパーティが開催された。
食べ物は持ち寄りと直前の買い出し。
中心になって全体をコントロールしてくれる人がいなかったので、
色々細かい事のバランスがとれなかった。
中途半端に手配を任されても、それで何かをしようとすると、反対されたり、
指示に従ってもらえなかったり、相談無しに勝手気儘に手出しされたり。
個人的に、そういう混乱は苦手。
でも、それで構わない、気にならないという人もいるんだろうから、仕方ない。

思った通り、食べ物や飲み物が困った状態で余った。
プロのパーティなら全て廃棄されるのだろうけど、
個人的な集まりで食材を大量に廃棄するのはエコの為にも見過ごせない。
当然、手分けして持ち帰る事になる。
それを見越して、買出しを調整したり、
終盤になって出しても食べ残しになりそうな物は、話し合って、
もうテーブルに出さないようにしようとしていたのだけど、
そういう事を御構い無しな人もいるので、
結局、持ち帰りづらい物が沢山残るハメに陥った。どうしてくれよう。
そして、そういう事をする人に限って、グダグダ言って持ち帰りを拒否する。
自分の責任分担くらいカバーしろ。

そういう時に、事を荒立てずにサッと対応してくれる人もいる。
面倒な物を受け持ってくれる。
承知でババを引いてくれる。
本当に、些細な事のように見えて、そこに人間性の本質が現れる。

負担を少しずつでも受け持ってくれる人と、
手前勝手に逃げる人。
他者への思いやりを持って、ババを引くのを受け入れる人がいれば、
自分の利益を頑として優先させる人もいる。

沖縄の基地問題、青山の児童相談所建設、残った食材の持ち帰り、
それぞれ規模は大きく違う話で、
乱暴な言い方のように聞こえるだろうけど、問題の本質は同じ。

譲り合いを拒否する人が存在する以上、
沖縄は永遠に基地を押し付けられる。
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