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マンガ家Mの日常
予定していたアシスタントさんが、まさかの夏風邪で
2日遅れで入ることになりました。

「やっぱりまだダメ...。」とか言うメールが来やしないかと
1日中何となくヒヤヒヤして、頻繁にメールチェックしちゃった。

何とか大丈夫らしい。良かった良かった。

5〜10人もアシスタントを抱えてるような大きな仕事場なら
ひとりふたり、1、2日休んだってなんて事無いんだろうけど、
ウチみたいな規模の小さい仕事場で、それも後半の仕上げの段階になると、
1、2日のズレで、仕事の手順が色々変わって来てしまうので、
ホントはそんなに簡単な事じゃないんだ。

でも、風邪は不可抗力なんでどうしようも無い。
まぁね、ドタキャンとかじゃ無きゃ、何とかするさ。


デビュー前、専属のアシスタントをしていた頃、
月給制だったもんだから、
全く仕事が無くても仕事場に毎日呼び出されていた。
で、1日中、ただ待たされるだけの事もしばしば。
先生が仕事場に出て来なくて、何の指示も無く待たされる事もしばしばだった。

全く無意味に時間が過ぎて行くだけなので、
他のアシスタントさんに断りを入れて、向いの寮に戻った。
すると、その月は無断欠勤と言う事で、月給から5万円引かれた。
1日のお給料が5万円なら、月30日労働だったんで、ひと財産出来てるね。
実際は日給4000円ってとこだった。拘束時間14、5時間くらいでね。

別の日、朝から体調が悪くて、
「もし今日仕事が無いのだったら、寮で休ませて欲しい。」と先生に電話したら、
「どれくらい具合が悪いのか、仕事場に来て、見せてみなさい。」と言われた。
仕方無いので、グッタリした状態で仕事場で暫く過ごした。
勿論、その日も何も仕事は無かった。

先生のネーム中は、ほぼアシスタントの仕事は無いのだが、
そこの先生は、自分がネームで苦しんでいる間、
アシスタントを待機させなければ気が済まなかったのだろうね。


私の頃に比べると、今のアシスタントの仕事は天国。
被雇用者を大事にするのは雇用主として当然の事なんだけど、
正直キツい仕事なんで、アシスタントさんばかり楽させてもいられない。
お互いフリーなんで、身体のケアは個人でやってもらうしかない。

今回は日程をズラすことで何とかなるが、
月刊誌の仕事等で締め切りが迫っていると、そうも言えなくなって来る。
体調不良を押してでも仕上げの仕事に来てもらった事も2、3回はある。
ひとりは頑張ってくれたけど、もうひとりはその後辞めちゃった。

気の毒ではあったけど、マンガってそう言う仕事なんだ。
締め切りがあるってそう言う事。
体調悪くても、何とかやらなきゃならない時はあるし、
それをどう乗り切るかっていうのも勉強だと思う。
仕上げは指示通りに手を動かせば良いだけだから、それくらいは出来なきゃね。

まぁね、私が待つのは良いけど、
出版社、印刷所、流通さん達が待ってはくれないんだ。

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