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マンガ家Mの日常
少し前に録画していたフランス制作のドキュメンタリー
「ルーブル美術館を救った男」を見た。

第二次世界大戦勃発直前、
美術館総局副局長ジャック・ジョジャールは鋭敏な機知を働かせて、
ルーブル美術館の所蔵品を郊外へ移送し、戦火による損失から救った。
英雄的行為ながら、戦後は政府から評価されず、ほぼ無名に終わった。

ナチスによる絵画略奪に関連した作品「ポー・ド・ルルスの娘」を描いたので、
特にこの時期の出来事には心惹かれる。

美術品を略奪しまくるヒトラーやゲーリング、
燃やされる退廃芸術作品、
ドイツ高官メッテルニヒの見識ある対応、等々、
これだけで映画になる程ドラマチックだった。

そして、スパイとなる美人女優ジャンヌ・ボワテル。

ジョジャールはこの女優と恋に落ちて、その後結婚する。
映画さながらにドラマチック。

ところが、ジョジャールは妻子持ちだったので、不倫なのね。
これもまたドラマチック...と言いたいところなのだけど、
昨今の日本で、不倫に対するマスコミの攻撃が頭に浮かんで、
行き場の無い気持ちになってしまった。

不倫っていうだけで、功績も何もかも全否定されちゃうのかな。

耐え忍ぶ愛、とか、
抑えようの無い恋心、とか、
許されない愛、とか、
そういうものは描けなくなるのかな。

TV局に「不倫男を英雄視するドキュメンタリーなんてけしからん!」とか
クレームが来ちゃったりするのかな。

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