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マンガ家Mの日常
再録、後半の為に、原稿修正中。

5回連載の残り2回分なので、楽に終わると思いきや、結構骨。

この時、アシスタントさんは仕上げの人ひとりで、背景は殆ど自分で描いていた。
1、2回目くらいまでは良かったのだけど、3回目の後半頃から
段々体力的にキツくなって来て、
コミックスでの修正を念頭に置いて、飛ばし気味に仕上げをしている。

3回目の原稿ではまだそこまで気にはならなかったものの、
4回目に着手すると、明らかにトーンが不足。
仕上げで急ぐと、トーンを省略するしか無いから。

今、ひとりで細々とトーン作業中。


「サスペリアミステリー」で浅見光彦シリーズの依頼を受けるまでは、
もっと低年齢向けの作品を描いていたので、キャラクターの絵柄もやや幼かった。
ところが、劇画的な要素を求められるようになって、
顔や身体のバランスを意識して変えて行かざるを得なくなった。
浅見光彦シリーズを見ても、
第1作目の「長崎殺人事件」の時は明らかに試行錯誤している段階で、
第2作目の「華の下にて」でいくらか落ち着いて来た感じ。

「横山大観殺人事件」はその間で描いた作品。
劇画的バランスに慣れていないのと、
岡部警部という、少女マンガでは描かれないおじさん世代が主人公で、
更に顔や身体のバランスに悩んだ。
顔が安定していない。
気になるデッサン狂いをあちこち修正している。大変。

絵が手抜きだとか、デッサンが狂ってるだとか、色々言われるけど、
商業誌の連載は作業時間が限られているので、
アシスタントを雇えなければ、出来る事に当然限界がある。
結局は原稿料収入の問題に行き着く。
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