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マンガ家Mの日常
ネタバレ注意



ダン・ブラウンのラングドン・シリーズの逸話にインスパイアされて製作された、
ミステリー映画。
4作目「インフェルノ」の情報流出を懸念して、
出版社は各国の翻訳家達を地下室に隔離して翻訳作業をやらせたとか。


世界的ベストセラーのミステリー小説「デダリュス」シリーズ出版に際して、
情報流出を恐れた出版社社長エリックは、主要9カ国の翻訳家達を集めて、
邸宅の地下室で翻訳するよう、2ヶ月間の共同生活を要請。
間も無く、冒頭部分の公開をネタに、大金のゆすりのメールが届き始める。
エリックが承知せずにいると、要求はどんどん膨らんでいく。

翻訳家の中の若い英国人青年アレックスが犯人と思われた。
翻訳家仲間の数人と手を組んで、原作を事前に手に入れていた。
アレックスは「デダリュス」の作者との面会を要求する。

エリックは元は志のある出版人だったが、出版社を経営し、
ベストセラーを出版出来るようになると、
収益とリスクに囚われ、金の亡者と化してしまった。
「デダリュス」はエリックの恩師でもある老作家フォンテーヌの作品で、
正体を隠す事を条件に出版契約を取り付けた。
しかし、拝金主義のエリックに業を煮やしたフォンテーヌは、
新作の出版契約を断る。
エリックは衝動的にフォンテーヌを殺害してしまう。

実は、「デダリュス」の真の作者はアレックスだった。
幼い頃から小説の指南を受けて慕っていたフォンテーヌが殺され、
エリックに復讐しに来たのだった。
真の作者であるアレックスは、もともと原作のコピーを所有していたが、
エリックからコピーを奪う計画を実行して翻訳家仲間を信用させ、
表向きのゆすりの計画を誘導。
エリックと出版社を破産に追い込みかねない金額をゆすり取ったが、
それを全額エリックの口座に振り込み、横領に見せかけた。
計画の中で、エリックに精神的に追い詰められたエレーヌは自殺。
カテリーナはエリックに銃で撃たれ、瀕死の状態で病院に運ばれた。


天才青年による二重のトリック。
ミステリーとしての面白みもあって、こういうの好きだけど、
設定がトリッキー過ぎて、結構色々解りにくい。
多分、正確に検証して行ったら、あちこちに穴があるんじゃないかな。
もうちょっと展開が整理されていると良かった。
アレックスに、天才青年としてのカリスマ性や深みが足りなかったのも、
テーマがボヤける原因の一つかも。

エリックを演じたのはフランスの人気俳優ランベール・ウィルソンで、
なかなか良い歳の取り方をしている。
出版社社長を演じているだけあって、文学的なインテリジェンスを感じさせる。
「ダ・ヴィンチ・コード」のラングドン教授は、トム・ハンクスよりも、
ランベール・ウィルソンの方が風貌的にハマるような気がする。


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