「うさぎ」に続いて「羊」、ではなくて、
この「ラム」はお酒のラムだそうで。
実在したジャーナリスト、ハンター・トンプソンの自伝を映画化。
アメリカでは随分有名な人らしい。
若くてまだペーペーで、やる気もあるんだか無いんだか、
みたいな新聞記者ケンプがプエルトリコの新聞社で職を得る。
しかし、他の同僚同様、キツイ酒を飲んではグダグダ過ごしている。
映画では2時間ずっと、そのグダグダが描かれている。
酔っ払いがダラダラしてるところを見せられて、面白くも何とも無い。
映画であれ現実であれ、酔っ払いは、楽しいのは酔っ払い本人だけで、
見せられてる側は不愉快だと認識すべき。
ジョニー・デップって、白塗りするばかりで、まともな映画がいくらも無い。
こういうんでどうしてトップスターでいられるんだか、不思議に思える。
この映画で頑張ってたのは闘鶏の鶏達だけだ。
ケンプは何故か地元の権力者サンダーソンに気に入られて、
島の開発工事の裏工作に引き込まれそうになる。
で、お金をもらったり、留置所から出してもらったり、散々世話になっておきながら
サンダーソンの愛人シュノーと良い感じになっちゃって、サンダーソンと仲違いし、
裏工作の秘密保持契約の書類にサインした筈なのに、すぐ裏切って、
開発工事についての暴露記事を書く。
記事そのものは正しいとしても、人としてどうよ?
ラストでいきなり社会派ぶって、ヘミングウェイ気取りか。
大体このシュノーって愛人がガキ臭くて、全然魅力が無い。
若くて美人ってだけで、中身が何も無い。
金持ち男に捨てられたら、もう終わり。
そんな女に人生を左右されるバカな男達。
演じているのはアンバー・ハードという女優で、
ダメなのは脚本と演出とキャスティングであって、この人に罪は無いのだが、
製作の間にジョニー・デップとそういう関係になったらしくて、
今作はジョニー・デップ製作の映画なんで、おそらくキャスティングもやってる。
ジョニーはこういう少女アイドル的な風貌がいつまでもお好み。
撮影当時、20台前半なのだけど、高校生にしか見えない。
癖のありそうなモバーグ役のジョヴァンニ・リビシも、今作では全く生きていない。
リゾート地は人も映画もダメにするって見本か?